お知らせ 2023.07.08
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生徒の集中度 AIで見える化 中区の企業 名古屋国際高と連携

生体反応を計測する機器を設置して授業を受ける生徒ら。スクリーンには生徒の集中のレベルが映し出される=昭和区の名古屋国際高で
生徒たちの机に1台ずつ置かれた小型のセンサー。顔の輪郭の動きや脈拍から「集中度」と「覚醒度」を測る。その2つを組み合わせて「快、不快」「関心度」「喜怒哀楽」などを読み取ることができる。
■センサーで反応測定 「学び方に生かして」
同社と同校は県スタートアップ推進課の紹介で連携。6月に2年生のクラスで全4回の実証実験をした。授業では、教室内の大きなスクリーンに、センサーで読み取った生徒一人一人の“感情”が映し出される。「良い集中とリラックス」は緑、「集中しすぎの覚醒状態」は黄、「穏やかなリラックス」は青、「集中がとぎれがち」は赤のマークがリアルタイムで映し出され、生徒の集中度が一目で分かる。
生徒たちは、3回目の授業で、センサー開発者ら5人のそれぞれの生い立ちや経験談を聞いた。4回目の27日には「誰の話を集中して聞いていたか」「誰の話に関心が高かったか」の結果をグラフ化した紙が生徒一人一人に配られた。
黒宮祥男教諭は生徒らに「自分が関心がないと思っていても集中している場合もあるし、その逆もある。新たな気づきになったのでは」と語りかけた。生徒(16)は「どんな時に自分の集中が高まるか、知ることができた。この技術が部活や勉強に役立つといい」と話した。
「Olive」の竹内精治社長(51)は「生徒に自覚はないが、実は興味を持っているものがあるかもしれない。それを知ることで、先生は授業に役立てることができ、生徒は学び方に生かせるのでは」と話している。
(2023年7月8日 中日新聞朝刊市民版より)