塾か家庭教師か

中学受験を考えた時、学習手段の選択はとても大切です。中でも「塾か、家庭教師か」という選択で悩まれるご家庭も多いのではないでしょうか。それぞれのメリットとデメリットを理解したうえで、家庭状況や子どもに合った学習手段を選びましょう。
また「塾に通い始めたが、思うように成績が伸びない」または「より学力を上げたい」場合には、塾と家庭教師とを併用して学習成果を上げるケースもあります。

塾のメリットデメリット

メリット

• ○中学受験に合格するためのオリジナルのカリキュラムとテキスト、入試問題の傾向と対策のノウハウがある。このため効率的に受験勉強をすすめることができる。
• ○講師を採用する際のテストや指導力向上のための研修があり、指導力の高い授業を受けることができる。
• ○まわりにライバルとなる生徒がいるためお互いに競い合うことができ、負けず嫌いの子などはやる気のアップに繋がる。

デメリット

• ○集団に対する指導のため、生徒一人ひとりの学習レベルに合わせた指導やフォローがしづらい。
• ○テストの結果によってクラス分けが決まるため、内向的な子どもにとっては精神的な負担が大きいこともある。

家庭教師のメリットデメリット

メリット

• ○マンツーマンのため集団授業ではなかなか難しい個別対応ができ、生徒のペースや性格に合わせた指導ができる。
• ○通学時間がかからないため、時間の融通が利き、また送迎の必要もない。
• ○つまずいた箇所を明確にし、そのポイントに重点を置いた指導が受けられる。

デメリット

• ○一般的に塾に比べると授業料が高い傾向がある。
• ○指導の質は教師によって左右されてしまうため、指導力の高い教師の選び方が難しい。

塾の選び方

塾にはそれぞれ独自の特徴があります。例えば、無駄なく進むカリキュラムの塾では、授業をその場で理解し、広範囲の塾のテストに対応するために自分なりの復習が必要となります。また、宿題の多い塾の場合は、自分が分かっている内容でも宿題として出ていれば宿題に追われることにもなりかねません。競争の激しさが特徴の塾だと子どもが萎縮してしまうことも。
まずは各塾の特徴を把握し、その上で、子どもの学習タイプ、性格に合わせた塾選びをしましょう。

塾選びのポイント

塾を選ぶ際、一番気になるのは志望校への合格実績です。このとき、塾全体の統計でなく「通う予定の校舎から何人の合格者が出ているか」にも注意をして選びましょう。
他にも通いやすさの観点では、通塾時間が長いとそれだけで疲れてしまいますし、通塾路や塾近辺の環境も大切なポイントです。
そして特に重要なのがカリキュラムの進度。「どれくらいの速さでカリキュラムが進んでいくのか」、「一週間でどのくらいやるべきなのか」を確認しておかないと、入塾してからついていけなくなることもあるので是非入塾前にチェックしておきましょう。

家庭教師の選び方

家庭教師の依頼方法は、本人に直接依頼する方法と、家庭教師の派遣業者に紹介してもらう方法があります。家庭教師には子どもの能力や理解度に合わせた臨機応変な教え方のスキルがあることが大切です。しかし、それを見極め、子どもとの相性がいい先生を選ぶのはなかなか難しいことなのです。

家庭教師選びのポイント

体験授業を受けてみましょう。チェックポイントとしては、まずは「実際に指導してくれる教師かどうか」の確認をすること。また身なりも清潔感のある服装であるか等も大切です。指導の際には、教師側の用意した問題ではなく、親側で用意した問題での指導の様子を見てみると、実際の指導スキルを確認することができます。最後に、雑談などの会話での違和感はないか、授業時、授業後の子どもの表情や反応をチェックしましょう。家庭教師は子どもとの相性が重要となるので、気になる点があった場合には、条件や派遣業者を変えて体験授業を繰り返して、ベストな家庭教師選びを行いましょう。