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お知らせ  2022.05.07

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公立化とデータサイエンスの学科新設 長浜バイオ大 入学者増へ市に提案

公立大学法人化などの改革案を説明する蔡学長(中)ら=長浜市役所で

公立大学法人化などの改革案を説明する蔡学長(中)ら=長浜市役所で

 長浜バイオ大(長浜市)の蔡晃植(さいこうしょく)学長らは6日、市役所で会見し、データサイエンスを学べる学科の新設や市を設置権者とする公立大学法人への運営移管といった「包括的改革案」を発表した。大学の魅力を高めることで生き残りを図る。市にも案を提出した。2024年度の実現を目指すという。

 同大はゲノム編集などの生命科学分野に特化した単科大学で、03年に設立。高い研究力を誇るが、入学者数は21年度に初めて定員の238人を下回り、本年度は161人だった。同大によると、18歳人口の減少に加え、新型コロナウイルス禍の休校などによる大学進学意欲の低下が影響したという。蔡学長は「時代の要求に応じた改革が必要。今からやらなければ間に合わなくなる」と述べた。

 「今後はビッグデータや人工知能(AI)の活用が産業の中心になる」とし、そうしたデータサイエンス分野を学べる新たな学科か学部を創設する。大阪や京都では同様の分野に受験生が集まっているという。

 仮称「公立長浜バイオ大学」も提唱。長浜市に公立大学法人を設立してもらい「公立化」する手法を示した。学費を現在の年間150万円程度から国公立大並みの55万円程度に抑えられるという。

 同大によると、同様の方法で全国の私立大11校が公立化し、いずれも定員以上の学生が集まって健全に運営している。同大では合格者の2割程度が併願先の国公立大に入るため、公立化は有効という。

 また、公立化すれば小中高校との連携を深めることもできるとした。小中高一貫の教育プログラムや教員研修、出張授業などに関われるという。蔡学長は「市の教育環境の改善に貢献できる。私立のままでは限界がある」と話した。新学科設置は市から公立化の協力が得られない場合も進めるとしている。

 浅見宣義市長は「市や同大にとって重大な内容。じっくりと精査したい」とのコメントを出した。 (川添智史)
 
(2022年5月7日 中日新聞朝刊びわこ版より)

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