■中京＆大垣日大が東海切符

　岐阜では中京と大垣日大が決勝進出を決めるとともに、来春のセンバツ大会の重要な参考資料となる秋季東海大会（１０月２２、２３、２９、３０日、静岡・草薙及び清水庵原）への出場を決めた。愛知では至学館と中京大中京が４強入りを決めた。

　上田先輩やりました！！　中京の最速１３８キロ左腕・菅沢宙（そら）投手（２年）が１失点完投、８奪三振と好投。９回に１点を失ったものの、リードを守り抜き「後半は疲れもあったけど気合で踏ん張った。自分で東海大会出場を決めたかった」とホッとした表情を浮かべた。

　持ち前の制球力を武器に岐阜打線に的を絞らせなかった。５回まで許した走者は四球での１人のみと完璧な投球。６回に先頭からの連打で無死一、二塁のピンチを招き「真っすぐをいきなり捉えられてびっくりした」と話しながらも、後続を連続で見逃し三振に仕留めるなどしてホームを踏ませなかった。

　完封を目前にした９回には２死走者なしから連打と暴投で１点差に迫られた。なおも２死二塁。「完封は意識してたけど点を取られてからは『１点でもリードしていたら勝ち』と切り替えた」。最後の打者を遊ゴロに打ち取って東海大会の切符を手にした。

　富山県高岡市出身で志貴野中時代は高岡ボーイズでプレー。３学年上には同じ左腕の中日・上田がいる。中学３年時にＯＢ戦で対戦し、打席からそのボールを体感した。「球速以上に真っすぐがきていた。目標にしている投手です」。今季プロ初勝利を挙げた先輩を手本にこの日の最速は１３２キロながらキレと制球力で勝負した。

　１２９球の熱投も「決勝も投げられる。岐阜の１位で東海大会に行きたい」と意気込む。まずは岐阜の頂点に立ち、その勢いで勝負の東海大会に乗り込む。　（谷大平）


　▽準決勝（長良川）
中京　００００００２００｜２
岐阜　００００００００１｜１
（中）菅沢－桂
（岐）鷲見、篠田－谷口

大垣日大　０００２３００００｜５
市岐阜商　０００００００２０｜２
（大）山田－北村
（市）松本、森－田中
本塁打：米津（大）
（中京と大垣日大は秋季東海大会出場）

　◇愛知県大会（２４日・小牧市民ほか）
　▽３回戦
豊川１２－５西尾東
愛工大名電８－０西尾

　▽準々決勝
至学館５－２刈谷
中京大中京１４－１星城

　◇三重県大会（２４日・ドリームオーシャンスタジアムほか）
　▽１回戦
松阪商７－４宇治山田
桑名西１２－２上野
伊勢工６－５菰野
皇学館１５－７暁
海星１３－９津田学園
白山２－０松阪
木本５－１伊勢
久居農林１－０久居
近大高専６－２高田
津西８－７四日市

（2022年9月25日　中日スポーツ11面より）