高校野球 2019.05.27
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科技豊田が初V 全三河高校野球 豊川にサヨナラ
第140回中日旗争奪全三河高校野球大会(県高野連三河支部主催、中日新聞社共催)は26日、決勝と3位決定戦が豊橋市民球場であり、豊川を退けた科技豊田が春と秋の大会を通じて初めての優勝を果たした。3位決定戦では、安城が豊田大谷に勝利した。殊勲賞に出口雅浩(科技豊田)、敢闘賞に疋田好人(豊川)、打撃賞には漆原幻汰(同)、長谷川泰世(安城)、市川剣(同)の各選手が選ばれた。
科技豊田が最終回に試合の流れを呼び込み、豊川に逆転勝ちした。
1点を追う科技豊田は9回、八木の四球と出口の犠打で2死二塁の好機を迎えると、田中の右前打で同点に。さらに二塁に走者を置き、稲垣裕の左前打で1点を挙げて勝負を決めた。
豊川は2-2で迎えた7回、代打神田の右前打や執頭の左前打などで1死二、三塁とし、中神の左犠飛で1点を勝ち越したが、その後、追加点が奪えなかったことが響いた。
■狙った直球 外野へ 科技豊田・稲垣裕選手
科技豊田は鮮やかな逆転劇だった。同点適時打の田中夢翔選手(3年)は興奮気味に話した。「当たりは良くなかったが、気持ちで持っていけた」。そして、サヨナラ打の稲垣裕也選手(同)は「打ってやろう」と思いながら打席に入った。狙っていた直球をたたくと、打球は内野の間を抜けて左前に達した。
相手にリードを許す苦しい展開。厳しい雰囲気の中で最終回を迎えた。稲垣章監督は「最終回、四球で一塁に出た走者をうまくバントで送れたところが、流れを変えたポイントだったかもしれない」と指摘する。チームに貢献するその犠打が、貴重な同点適時打につながった。
表彰式で優勝旗を手にした選手らは笑顔を浮かべ、観客席からの声援に応えた。強豪チームからの勝利は選手たちにとって大きな自信になりそうだ。稲垣監督は表彰式後に「優勝で浮かれることなく、夏に向けて勢いに乗りたい」と力を込めた。
■安城が快勝 3位決定戦
安城の安部が制球力のある直球を武器に豊田大谷打線を零封した。
安城は1回、1死二塁から白草の右前打で1点目。4回には無死一、三塁から敵失で1点を追加すると、さらに1死二、三塁の好機として高橋の右犠飛で2点目を挙げ、試合の流れを大きく引き寄せた。
3点を追う豊田大谷は4回、佐藤、香村の連続安打などで2死満塁と攻めたが、あと1本が出なかった。
■直球を武器に 豊田大谷完封 安城・安部投手
豊田大谷を完封した安城の安部純平投手(3年)。変化球はうまく決まらなかったが、直球を中心に投球を組み立て、結果につなげた。
相手打線に許したのは4安打。「投球の際にいい感じで力が抜けていたのが良かった。走者を出してからは丁寧に投げられたと思う」と振り返る。
春の全三河は終わったが、目の前には夏の地方大会開幕が迫っている。「これからもっと暑い季節になる。試合後半にばてないスタミナをつくって夏の大会に臨みたい」
▽決勝戦
豊川 020000100―3
科技豊田 200000002x―4
(豊)疋田、米庄-家田
(科)藤田、出口-八木
▽3位決定戦
安城 100210000―4
豊田大谷 000000000―0
(安)安部-市川剛
(豊)佐藤、岩田、林恵-落合
(2019年5月27日 中日新聞朝刊三河総合版より)
科技豊田が最終回に試合の流れを呼び込み、豊川に逆転勝ちした。
1点を追う科技豊田は9回、八木の四球と出口の犠打で2死二塁の好機を迎えると、田中の右前打で同点に。さらに二塁に走者を置き、稲垣裕の左前打で1点を挙げて勝負を決めた。
豊川は2-2で迎えた7回、代打神田の右前打や執頭の左前打などで1死二、三塁とし、中神の左犠飛で1点を勝ち越したが、その後、追加点が奪えなかったことが響いた。
■狙った直球 外野へ 科技豊田・稲垣裕選手
科技豊田は鮮やかな逆転劇だった。同点適時打の田中夢翔選手(3年)は興奮気味に話した。「当たりは良くなかったが、気持ちで持っていけた」。そして、サヨナラ打の稲垣裕也選手(同)は「打ってやろう」と思いながら打席に入った。狙っていた直球をたたくと、打球は内野の間を抜けて左前に達した。
相手にリードを許す苦しい展開。厳しい雰囲気の中で最終回を迎えた。稲垣章監督は「最終回、四球で一塁に出た走者をうまくバントで送れたところが、流れを変えたポイントだったかもしれない」と指摘する。チームに貢献するその犠打が、貴重な同点適時打につながった。
表彰式で優勝旗を手にした選手らは笑顔を浮かべ、観客席からの声援に応えた。強豪チームからの勝利は選手たちにとって大きな自信になりそうだ。稲垣監督は表彰式後に「優勝で浮かれることなく、夏に向けて勢いに乗りたい」と力を込めた。
■安城が快勝 3位決定戦
安城の安部が制球力のある直球を武器に豊田大谷打線を零封した。
安城は1回、1死二塁から白草の右前打で1点目。4回には無死一、三塁から敵失で1点を追加すると、さらに1死二、三塁の好機として高橋の右犠飛で2点目を挙げ、試合の流れを大きく引き寄せた。
3点を追う豊田大谷は4回、佐藤、香村の連続安打などで2死満塁と攻めたが、あと1本が出なかった。
■直球を武器に 豊田大谷完封 安城・安部投手
豊田大谷を完封した安城の安部純平投手(3年)。変化球はうまく決まらなかったが、直球を中心に投球を組み立て、結果につなげた。
相手打線に許したのは4安打。「投球の際にいい感じで力が抜けていたのが良かった。走者を出してからは丁寧に投げられたと思う」と振り返る。
春の全三河は終わったが、目の前には夏の地方大会開幕が迫っている。「これからもっと暑い季節になる。試合後半にばてないスタミナをつくって夏の大会に臨みたい」
▽決勝戦
豊川 020000100―3
科技豊田 200000002x―4
(豊)疋田、米庄-家田
(科)藤田、出口-八木
▽3位決定戦
安城 100210000―4
豊田大谷 000000000―0
(安)安部-市川剛
(豊)佐藤、岩田、林恵-落合
(2019年5月27日 中日新聞朝刊三河総合版より)