お知らせ 2021.02.06
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「大和物語」題材に模擬裁判 多治見西高

主張をまとめた紙を掲げて主張を述べる弁護人役の生徒たち=多治見市の多治見西高で
多角的な視点で物事を考える力を養うため、多治見市の多治見西高校で1日、平安時代の古典「大和物語」を題材とした模擬裁判の授業が行われ、2年生生徒39人が参加。検察側と弁護側の立場に立って、それぞれの主張を述べ合った。(脇阪憲)
県弁護士会の渡辺淳一弁護士(37)が特別講師を務めた。題材は大和物語のうちの「山の井」。大納言の身辺警護役「内舎人(うどねり)」の男が大納言の娘を都から連れ出すが、逃亡先で男が留守にした際に娘が死んでしまう物語で、男に監禁致死罪や保護責任者遺棄致死罪が成立するかを争った。
生徒は8人ずつのグループで検察官役と弁護人役になり、自らの主張の論理性を高めようと証人や被告人への質問を考えた。最終弁論では、自分たちの主張を分かりやすく書いた紙を掲げて正当性を強調。双方の主張を聞いた傍聴人と裁判官役の生徒が「全体的な論理構成は適切か」「わかりやすく伝えられているか」などの点を5段階で評価し、集計して判決を出した。
被告人役で参加した生徒(17)は「想定していなかった質問をされた時に言葉が出なかった。想像以上に難しかった」と悔しそうに話した。
(2021年2月6日 中日新聞朝刊東濃総合版より)