命の尊さや、パートナーと協力して取り組む育児の意義について学ぶ授業が２１日、南山高等・中学校男子部（昭和区）であり、高校３年生５０人が母親らから子育ての喜びや難しさなどに触れた。

　同校では毎年、家庭科の授業の一環で赤ちゃんと触れ合う授業を実施している。本年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ビデオ会議システム「Ｚｏｏｍ」を活用。区内の子育て支援団体「ぷらっとココロ」の施設を利用する母子や子育て中の父親らとつなぎ、体験談などに耳を傾けた。

　初めに、助産師から妊娠、出産の仕組みについて講義を受け、その後、グループに分かれて子育て中の母親の体験談を聞いた。ダウン症の子どもを持つ母親は、第２子を妊娠中で「夫が積極的に家事、育児を手伝ってくれるので助かっている」と現在の生活を披露。

　また、別の母親は「赤ちゃんはちょっと目を離した隙に毛布に顔が埋まってしまうなど、ちょっとしたことで命を落としかねない。毎日、必死に生活している」と子育ての苦労も語った。

（2021年1月22日　中日新聞朝刊なごや東総合版より）