お知らせ 2020.11.07
2校の合否 受験1回で 公立高 入試見直し、23年春から
公立高校の入試制度の見直しを進めてきた有識者と学校関係者による検討会議は6日、1回の学力検査で志望する2校の合否を判断できるようにすべきだとの提言をまとめ、長谷川洋教育長に答申した。県教委は今後、提言に沿って具体的な内容を詰めていく。現在の中学1年生が受験する2023年春の入試から適用する。(戸川祐馬)
現行の複合選抜制度は1989年に始まり、受験校2校でそれぞれ学力検査と面接を受ける。提言は「2校受験」を維持しつつ、学力検査は1回に変更。面接は現行と同じく2校で受けるのが原則だが、実施するかどうかは各校の裁量とした。受験生は学力検査が一度で済み、高校側も採点などの事務作業量が大幅に減って、両者の負担軽減になる。
提言ではこのほか、現行では一般選抜と同じ日程で実施している推薦選抜について、時期を早め、学力検査も課さないことを提案。校長の推薦を必要としない「特色選抜」も新たに設ける。学区と群、グループ分けは現行通りとした。
検討会議では、一般選抜の面接を各校の裁量としたことに対し、中学校の教員から「意欲や個性、人となりを見ていただく場として重要視している」などと懸念する意見が相次いだ。高校の教員は「各校の面接への考え方が中学校側にきちんと伝わるようにしないといけない」と話した。
長谷川教育長は「子どもたちの成長や自己実現のためにより望ましく、多様なニーズに対応し得る合理的な選抜制度にしていきたい」と述べた。
(2020年11月7日 中日新聞朝刊県内版より)
現行の複合選抜制度は1989年に始まり、受験校2校でそれぞれ学力検査と面接を受ける。提言は「2校受験」を維持しつつ、学力検査は1回に変更。面接は現行と同じく2校で受けるのが原則だが、実施するかどうかは各校の裁量とした。受験生は学力検査が一度で済み、高校側も採点などの事務作業量が大幅に減って、両者の負担軽減になる。
提言ではこのほか、現行では一般選抜と同じ日程で実施している推薦選抜について、時期を早め、学力検査も課さないことを提案。校長の推薦を必要としない「特色選抜」も新たに設ける。学区と群、グループ分けは現行通りとした。
検討会議では、一般選抜の面接を各校の裁量としたことに対し、中学校の教員から「意欲や個性、人となりを見ていただく場として重要視している」などと懸念する意見が相次いだ。高校の教員は「各校の面接への考え方が中学校側にきちんと伝わるようにしないといけない」と話した。
長谷川教育長は「子どもたちの成長や自己実現のためにより望ましく、多様なニーズに対応し得る合理的な選抜制度にしていきたい」と述べた。
(2020年11月7日 中日新聞朝刊県内版より)