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プロ野球ドラフト 最高のスタートライン 中日1位中京大中京高・高橋投手

グラウンドで笑顔を見せる中日に1位指名された高橋投手(左)と巨人に3位指名された中山内野手=名古屋市昭和区の中京大中京高で
「やった」「ヨッシャー」。中京大中京では、高橋投手と中山内野手が指名された瞬間、ドラフト会議の中継を教室で見守っていた硬式野球部員が立ち上がり、歓声を上げた。
主将を務めた印出太一選手(18)は「喜びと驚きでなんとも言えない気持ちになった。二人が最高のスタートラインに立てたことが、仲間として心からうれしい」とほおを緩めた。
特に、バッテリーを組んでいた高橋投手については「高校生活がここまで充実したのは、宏斗のおかげ。出会えて本当によかった」と話し、目にうっすらと涙をにじませた。
高橋源一郎監督は「一日でも長くプロ野球選手として頑張ってもらいたい。地元の愛知で応援され、野球少年たちに夢や目標を与える選手になって」とエールを送った。 (蓮野亜耶)
■「おめでとう」喜び爆発 尾張旭 小学校時代のチーム仲間
高橋投手の地元・尾張旭市では26日、小学校時代に所属していた野球チーム「三郷ファイターズ」のチームメートら約20人がドラフト会議の中継を見守り、「おめでとう」と喜びを爆発させた。
ともにプレーした瀬戸高校3年の中村正啓さん(18)は「やんちゃなところもあるけれど、試合中にミスをしても『大丈夫』と励ましてくれて本当に友達思いだった」と振り返った。当時監督だった中村巧さん??は「すごくうれしい。中日ファンなので期待しています。みんなに愛される選手になってほしい」と話した。
高橋投手の母尚美さん(53)は取材に「まさかプロになるとは思ってもなかった。みなさんの支えがあったからこそ。テレビで見たら納得したいい表情をしていた。今日が新たなスタートとして自覚して取り組んでいってほしい」としみじみと話した。
■巨人3位中京大中京高・中山内野手 守備どこでも準備
中京大中京の中山内野手は巨人の3位指名に「ほっとした。ずっとどきどきしていた」とはにかんだ。
小学校3年時に、東京ドームに巨人戦を観戦し、走攻守と活躍する坂本勇人選手に「一目ぼれ」した。タオルなどを買って部屋に飾り、動画で打撃フォームなどを参考にするようになった。指名を聞いた瞬間、坂本選手と同じグラウンドに立つ場面を想像し、あこがれ続けたスター選手と同じユニホームを着られる喜びをかみしめた。
遊撃手だが、名前の礼都は右翼手のライトに由来する。右翼はイチロー選手ら日本を代表する選手が守っていたため、父の慎也さん??が名付けた。「プロに行ったら、遊撃手だけではなく、どこでもできるように準備している」と意気込む。
チームメートの高橋投手は中日に1位指名された。「ずっと、後ろから見てきた存在だけど、切磋琢磨(せっさたくま)しあってきた。それはプロに行っても変わらない」とライバル心をのぞかせた。 (蓮野亜耶)
(2020年10月27日 中日新聞朝刊17面より)