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お知らせ 2020.09.11

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清林館高等学校

観光誘客 SNS活用 愛西の課題 清林館高生挑む 妙案は市が事業化

市の課題について語る市職員の説明を聞く生徒たち=愛西市持中町で

市の課題について語る市職員の説明を聞く生徒たち=愛西市持中町で

 愛西市持中町の清林館高校の生徒たちが、観光客誘致など、市の課題解決に取り組んでいる。先入観にとらわれない柔軟なアイデアを、市側も歓迎。協力しながら、2021年度の事業化を目指している。(深世古峻一)

 「観光誘客」「認知症高齢者の早期発見」「会員制交流サイト(SNS)を活用した市のPR」。同校の2年生約90人は8日、学校を訪問した市職員からクラスごとに、お題を与えられた。

 職員はスライドなどを使い、現状や具体的に取り組んでもらう内容を説明し、生徒たちは真剣な表情で耳を傾けた。

 この取り組みは学校側が「生徒に正解がない現実的な問題に向かっていってほしい」という狙いのもと、市に提案。昨年から、「愛西市活性化プロジェクト」として実施している。

 認知症高齢者の問題では昨年、生徒が提案した家族にステッカーを配るアイデアが採用された。認知症高齢者の持ち物などに貼ることで、行方が分からなくなった際、早期発見につなげることを目指すもので、今年はステッカーを普及するPR方法を中心に生徒たちが考える。

 この課題に挑む同市の女子生徒(17)は「将来は福祉系の仕事につきたいと思っている。自分が住む街を少しでも良くするために頑張りたい」と意気込んだ。

 そのほかの課題に取り組む生徒たちは、市の観光資源を調べ、具体的なツアープランを練り上げるほか、どのSNSで情報を発信するのが効果的かなどについて、案を寄せる。

 生徒たちは必要に応じて、市職員や関係者への聞き取りなどを行いながらアイデアを練り、12月下旬に発表する。

 市の担当者は「職員だけで考えると、ついつい予算などの制約を考えて、現実を見てしまう。生徒たちには思い切ったアイデアを出してほしい」と期待した。

(2020年9月11日 中日新聞朝刊尾張版より)

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