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お知らせ 2020.05.11

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岐阜聖徳学園高等学校

タブレットでライブ授業 岐阜聖徳学園高ICTの活用模索

カメラを前に数式を解説する教員

カメラを前に数式を解説する教員

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で休校を余儀なくされた学校現場では、情報通信技術(ICT)の活用が模索されている。岐阜市の岐阜聖徳学園高校では、生徒にタブレット端末を配布し、ライブ授業や動画配信を展開。顔を合わせての授業ができない中、新たな取り組みを始めている。 (藤矢大輝)

■朝礼はテレビ会議 「ズーム」で

 休校中の5月上旬。生徒がいない教室では、数学科の教員が黒板を背に立ち、生徒の机に設置されたカメラに向かって数式を解説していた。職員室では同科の和仁正明教諭がタブレットで授業の資料を作成し、生徒が提出した課題を採点。答案用紙に「完璧!」と書き添え、生徒に返信した。和仁教諭は「書き直しができるので紙よりも採点が楽。色が選べるしインクも減らない。以前よりも書く機会が増えている気がする」と慣れた手つきだ。

 同校は昨年度から入学した生徒に一人一台ずつタブレットを配布し、各教室にプロジェクターを設置。技術的なサポートをするICT支援員を採用し、動画投稿サイト「ユーチューブ」に独自のチャンネルを開設するなど、ICT活用に力を入れてきた。新型コロナウイルスの影響で休校が続く中、こうした取り組みが強みとなっている。

 休校中もライブ授業を行い、朝礼はテレビ会議ツール「Zoom(ズーム)」を使用する。生徒との連絡や課題の提出は、教育用アプリ「ロイロノート」や「Classi(クラッシー)」を活用。タブレット上で課題の提出から返信、採点までできる。当初は意思疎通の面で不安があったが、教員も生徒も問題なく使えているという。

 また、英語科と数学科の教員が、ライブ授業とは別にオリジナルの授業動画を作成。生徒はいつでも視聴できる。ICT担当の中村充教諭(英語科)は「ライブ授業は騒音や電波状態などに左右されることがある。ライブにはこだわらず、できる教員から動画のアップロードをしてもらっている」と話し、学習環境の充実に余念がない。

 インターネット上には、予備校講師らによる講義の動画が数多く存在する。「私たちより優れた講義もあり、生徒には既存の動画を積極的に視聴するよう勧めている」と中村教諭。同校では学校再開後も引き続き、ICTの活用を検討していくといい、中村教諭は「今、教員に求められるのは、数多くの教材の中から子どもたちが選択するのを手助けするコーディネーターとしての力」と話した。

(2020年5月11日 中日新聞朝刊岐阜総合より)

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