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お知らせ 2020.02.18

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多治見西高等学校

自分の街 自分たちで課題解決 多治見西高生、若い発想で 市関係者に発表 「永保寺PRにモミジソフト」

市の課題に対する解決策を発表する生徒たち=多治見市明和町の多治見西高で

市の課題に対する解決策を発表する生徒たち=多治見市明和町の多治見西高で

 多治見市の困り事を高校生のアイデアで解決-。多治見西高校の2年生約200人は2019年度、高齢化や観光客誘致、ごみ減量などの市の課題をいかに緩和したり解決したりすれば良いか検討してきた。17日、市関係者に解決策を提案した。(片岡典子)

 同校では3年前から、企業から出された架空の課題に対する解決策を提案する学習に取り組んできた。身に付けた課題解決力を、実際に自分たちが生活する地域の問題で生かそうと、初めて挑戦した。事前に市から7課題を提示され、グループごとに昨年7月ごろから現状と対策を調べてきた。

 この日は代表して4グループが発表。多治見の魅力をどう発信するかという課題を担当したグループは、虎渓山永保寺に注目した。国宝の観音堂をはじめ多くの文化財や美しい紅葉の庭園などがあるものの、「それほど知られていない」と認識。写真映えのする食べ物などを販売し会員制交流サイト(SNS)を通じて人気が上がっている愛知県犬山市の犬山城下町を参考に、多治見市内の企業と協力してモミジソフトクリームを開発して宣伝することを提案した。

 高齢化問題に取り組んだグループは、高齢者施設のあるビルに企業を誘致したり、高校生が主体になって若者と高齢者との交流を進めたりすることを提案。ごみ問題を調べたグループは、不用品を販売するバザーの開催を増やしたり、ごみ拾いで集めた材料で楽器を作るイベントなどを考えた。

 永保寺の魅力発信を発表した西田さん(17)は「永保寺や食用モミジなど調べるうちに魅力に引き込まれた。より多くの人に知ってほしい」と話した。提案に聞き入った古川雅典市長は「アイデアを聞いたままにするのではなく、皆さんと一緒に実現していけたら」と講評した。

 担当する篠原政臣教諭(47)は「これからの時代、生徒たちは正解のない課題を自分たちなりに考える力が求められている」と学習の意義を説明。当事者意識も持ちやすいことから「自分たちの生活する地域は絶好の教材」と話す。

(2020年2月18日 中日新聞朝刊東濃版より)

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