県内で平和学習に取り組んでいる私立中学、高校６校の生徒による交流会が１１月２４日、あま市七宝焼アートヴィレッジ（同市七宝町）であった。

　豊橋中央高（豊橋市）と豊川高（豊川市）は戦時中に多くの学生が動員された「豊川海軍工廠（こうしょう）」の学習について発表。跡地を公園として整備した豊川市長へのインタビューや追悼行事への参加などの体験を語った。

　東邦高（名古屋市名東区）は名古屋空襲の証言者を動画で記録する取り組み、愛知淑徳中（同市千種区）は沖縄への研修旅行の様子をそれぞれ紹介した。同朋高（同市中村区）は放送部が制作した戦争に関する作品を発表。戦場で人を殺すことや戦時下における女性の性暴力など重いテーマを扱っている点を強調した。

　沖縄県で平和学習に取り組んでいる琉球大の山口剛史准教授も参加し、「自分の足元の地域を見つめ直して学習する姿勢を大切にしてほしい。体験者の高齢化が進んでいるので、証言を記録し、公表していく取り組みはますます重要になる」と呼び掛けていた。　（武藤周吉）

（2019年12月2日　中日新聞朝刊県内版より）