スポーツ 2019.11.08
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光ケ丘女子高 ダンス全国頂点 内面の強さや美 表現

ルージュの作品を踊ったダンス部員=愛知県岡崎市大西町の光ケ丘女子高で
大会は今年新設された強豪校の頂上決戦。直近の大会で優秀な成績を収めた高校や、主催のストリートダンス協会が推薦した計30校が出場した。演技時間は2分~2分30秒。審査員が「技術、表現、構成、衣装、音楽」の5部門で評価し合計点数を競った。光ケ丘女子高は350点満点中、318点で優勝した。
作品名は「ルージュ-見えない魅力を表す色-」。舞台の中央に後ろ向きで立ち、背面を上下左右に動かす場面から始まる。神秘的な民族音楽とともに、女性の内面に秘めた強さや美しさを表現。しなやかな踊りで観客を魅了した。
大会は自分たちの創作ダンスで挑むことが多いが、今回は卒業生の作品を受け継いだ。直近の大会で思うような結果を残せておらず、「当時の部員のレベルまでいってほしいという挑戦の気持ちでルージュを選んだ」(団野美由紀顧問)。90人の部員のうち、舞台に立つメンバー33人は下級生を主体にがらっと変えた。「今のメンバーは少し幼稚な部分がある。ルージュを踊ることで化学反応が起こると思った」
技術の難しさに、最初は不安で戸惑うメンバーもいた。チームを引っ張る部長(16)は「先生やコーチの強い思いがあった。成長しないといけない」と部員一人ひとりの意識を高めさせた。お互いに気付いたことは話し合い、わずか2カ月弱の練習期間で仕上げた。コーチの石川雅実さん(47)は「練習を通して精神面でも成長した。本番も踊っていく中で大人の女性に変わっていった」と振り返る。全力を注いだ2分半の演技。最後のポーズは、メンバーの生き生きとした表情が輝いた。
優勝の喜びもつかの間、次の大会や発表会に向けて練習の日々が続く。多賀さんは「グランプリ優勝で大きな一歩を踏み出せた。今後も光ケ丘らしさを磨いて、大きな賞を目指したい」と意気込んだ。
(2019年11月8日 中日新聞朝刊西三河版より)