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高校野球 2019.10.27

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秋季東海地区大会 愛工大名電 初戦突破 1年・田村 足つり途中降板もダメ押し弾

愛工大名電-三重 9回表愛工大名電1死、右中間に本塁打を放ち塁を回る田村=岐阜市の長良川球場で(布藤哲矢撮影)

愛工大名電-三重 9回表愛工大名電1死、右中間に本塁打を放ち塁を回る田村=岐阜市の長良川球場で(布藤哲矢撮影)

 ▽第1日▽26日▽1回戦4試合▽岐阜県の長良川、大垣市北公園両球場▽来春センバツ大会出場校を決める重要な選考資料となる

 愛工大名電(愛知2位)は、三重(三重3位)に6-2で勝ち、初戦を突破した。豊川(愛知3位)は、19安打の猛攻で大垣商(岐阜2位)に13-8で逆転勝ち。加藤学園(静岡2位)、津商(三重2位)も27日の準々決勝に勝ち上がった。

 アクシデントをものともしなかった。愛工大名電の1年生左腕、田村俊介投手が、底知れぬ能力を見せつけた。4回途中のマウンドで、左ふくらはぎをけいれん。それでも、一塁に移り、そのまま出場し続けると、9回に4点差に広げるダメ押しのソロ本塁打を放った。「足を上げた時につる感じがしただけ。走るのは大丈夫だったので」と涼しい顔で振り返った。

 打線は2回に7連打で4点を先制。田村も130キロ台後半の直球を軸に、序盤から快調に飛ばした。その影響か、4回2死を取ったところで、ふくらはぎに違和感を覚え、その後に3連打で2失点。自ら降板を訴えた。

 「早めに報告した方がいいと思った」。最速140キロのエースであり、打線にも欠かせない3番打者。水分補給やストレッチでケアしながら、出場を志願した。凡打でも一塁へ全力疾走。9回には、公式戦初となる高校通算5本目の一発を右中間に放り込んだ。倉野光生監督(60)は「ダメ押しが大きかった。気持ちで引かない子」と目を細めた。

 今秋の愛工大名電は、ラグビーが熱い。県大会後「脱・丸刈り」を推奨している倉野監督は、選手の頭髪を自らカット。田村は日本代表の同姓SO田村優に顔立ちが似ていることから、田村優ヘアに仕立てた。さらに試合前には、ニュージーランド代表が試合前に行う儀式「ハカ」をイメージした円陣を披露。「ONE TEAM」で目指すは、W杯で初めて8強入りした日本代表ばりの快進撃だ。

 「きょうは練習試合に比べて、球速も出ていた。明日も大丈夫」と田村。準々決勝の相手は、岐阜県大会を制した県岐阜商。難敵を倒し、来春センバツに事実上の王手をかける。 (麻生和男)

■豊川が乱打戦制す

 豊川は両校合わせて計31安打の乱打戦を制した。1回に4点を先制したものの、先発左腕・米庄が乱れて3回に8失点。だが、2点差に迫って迎えた7回に、一気の10連打で7点を返して逆転した。ソロ本塁打を含む3安打3打点の3番・漆原は「8失点しても、諦めていなかった。(7回の連打は)なかなかない。テンションが上がった」と興奮気味。今井監督は「全然予想していなかった展開になったけど、野手がよく頑張った」と19安打の打線を評価した。

▽1回戦
愛工大名電(愛知) 041000001―6
三重 000200000―2
(愛)田村、寺嶋-二村
(三)松山、山下-服部
本塁打 田村(愛)

大垣商(岐阜) 008000000―8
豊川(愛知) 40110070x―13
(商)早野、岩田、水野塁-下野
(豊)米庄、白井梨-杉浦
本塁打 漆原、米庄(豊)田中克(商)

加藤学園(静岡) 002103000―6
大垣西(岐阜) 100000000―1
(加)肥沼-雨宮
(西)大石、日比野、長岡-今西

静岡商 0000200―2
津商(三重) 0001001x―11
(7回コールドゲーム)
(静)高田、塚本礼-対馬
(津)出口-清水

(2019年10月27日 中日スポーツ9面より)

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