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お知らせ 2019.09.13

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岡崎城西高等学校

ふた10万個 大みえ鋭く 岡崎城西高 東京五輪へ日本文化発信

ペットボトルのキャップを使った巨大作品を制作する生徒たち=愛知県岡崎市の岡崎城西高で

ペットボトルのキャップを使った巨大作品を制作する生徒たち=愛知県岡崎市の岡崎城西高で

 愛知県岡崎市の岡崎城西高校の美術部員らがペットボトルのキャップ約10万個を使った巨大立体アート制作に取り組んでいる。みえを切る歌舞伎役者をかたどった作品は高さ5メートル、幅7メートルと迫力満点。2020年の東京五輪・パラリンピックへの出場が期待される同高出身選手を激励し、会員制交流サイト(SNS)を通じて外国人に日本文化をPRしたいと、生徒らが企画した。 (鎌田旭昇)

 岡崎城西高から東京五輪へは、12年のロンドンと16年のリオデジャネイロの2大会に連続出場した棒高跳びの山本聖途さん(27)と、十種競技の中村明彦さん(28)のほか、ロンドン大会に出場した短距離種目の市川華菜さん(28)らの出場が期待されている。

 作品は22日の学校文化祭で一般公開。美術部は08年以来、こうした大作を毎年制作している。今回の作品の題材は歌舞伎十八番の1つ「暫(しばらく)」。

 キャップは22人の部員が6月後半から地域の交流センターを回るなどして収集。ベルトに穴を開ける道具でキャップ一つ一つの側面に4カ所ほど穴を開け、結束バンドでつなぎ合わせてシート状にし、木製の骨組みの表面を覆った。

 白色だけでなく青や赤、緑など10色ほどのキャップを使い分け、化粧した顔や胴に付いたエビの装飾を再現した。手や顔、刀など約35パーツを組み合わせ、公開日を1週間余りに控え、作品はほぼ完成した。

 部長の3年生の女子生徒(18)は「過去最高の作品を作りたいと夏休みの暑い中も作業を続けてきた。これだけ多くのプラスチックごみがあるということも知ってほしい」と来場を呼び掛けている。集めたキャップは途上国の子どものワクチン代に充てられるよう、リサイクル業者に渡すことにしている。

(2019年9月13日 中日新聞夕刊9面より)
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