進学ナビ

HOME > 高校ニュース > 高校野球

高校ニュース

高校野球 2019.08.17

この記事の関連校
中京学院大学附属中京高等学校

中京学院大中京 44年ぶり8強 V候補東海大相模破る 7回7点二村点火!藤田同点!小田V打

中京学院大中京-東海大相模 準々決勝に進出、校歌を歌い終えて駆けだす中京学院大中京ナイン(七森祐也撮影)=甲子園球場で

中京学院大中京-東海大相模 準々決勝に進出、校歌を歌い終えて駆けだす中京学院大中京ナイン(七森祐也撮影)=甲子園球場で

 3回戦4試合が行われ、中京学院大中京(岐阜)は優勝候補の東海大相模(神奈川)に9-4で打ち勝ち、同校の過去最高だった1975年に並ぶ44年ぶりの8強進出を決めた。岐阜県勢は春夏通算140勝目。作新学院(栃木)は岡山学芸館に18-0で大勝し、優勝した2016年以来3年ぶりの8強進出。今春センバツ4強の明石商(兵庫)は延長10回にサヨナラスクイズを決め、3-2で宇部鴻城(山口)を振り切り、夏は初の8強入り。八戸学院光星(青森)も海星(長崎)に7-6でサヨナラ勝ちし、5年ぶりに準々決勝へ進んだ。九州、四国、中国勢は全て姿を消した。

【戦評】中京学院大中京が終盤の猛攻で逆転勝ち。2点を追う7回に藤田の同点打や小田の勝ち越し打など8長短打で7得点。9回も相手のミスを絡めて突き放した。東海大相模は同点適時打と勝ち越し本塁打を放った井上の活躍などで優位に立ったが、救援陣が踏ん張れなかった。

■次戦は作新学院

 強打の優勝候補に打ち勝った。中京学院大中京が東海大相模を大きく上回る17安打を放ち、44年ぶりに過去最高の8強に並んだ。「8強は一つの目標だった。うれしいけど、まだ夏は終わっていない」。3安打1打点のU-18日本代表候補の4番・藤田健斗捕手(3年)は喜びも控えめに、さらに上を見据えた。

 打線が火を吹いたのは、2点を勝ち越された直後の7回だ。先頭の9番・二村からの3連打でまず1点を返すと、藤田の左前適時打で同点。続く1年生の小田が右中間へはじき返し、勝ち越した。6番・不後も続き3連続適時打。打者一巡で2度目の打席となった二村の2点適時二塁打で仕上げ、一挙7得点のビッグイニングとなった。

 「相手投手は外角一辺倒。踏み込んで打つことを徹底した」と藤田。これで、岐阜大会の初戦から全8試合で1イニング4点以上の大量得点回をつくっている。冬に課した振り込みは、例年の倍の1日2000スイング。徹底強化した打力が、躍進の原動力になっている。

■OBタカ熱男魂

 ナインをたくましくしたのが昨秋の苦い経験だ。事実上、センバツ出場が懸かった東海大会準決勝の東邦(愛知)戦。5点リードの9回に追いつかれ、一度は勝ち越したものの延長10回に逆転サヨナラ負け。ほぼ手中に収めていた切符を逃した。しかも、その東邦がセンバツで優勝。悔やみきれない敗戦になった。

 この日は9回の攻撃を終えて9-4。くしくも、東邦戦の9回と同じ点差だった。「あの試合があったから油断もなかった」。プロも熱視線を送る注目捕手が、大きく胸を張った。

 大会前、OBのソフトバンク・松田宣からTシャツの差し入れが届いた。「C」「CHUKYO」の文字とともに、「熱男」のポーズを取る先輩のシルエットが胸にプリントされている。優勝候補を倒し、甲子園を熱く盛り上げるダークホースに浮上した。 (麻生和男)

 ◆1975年の中京学院大中京 当時の校名は中京商。1973年の初出場から3年連続出場で、1回戦は早実(東東京)に5-0で快勝し、3年連続初戦突破。2回戦は柳井商(山口)を7-2、3回戦は金沢桜丘(石川)を7-1で破り、初の8強に進んだ。準々決勝では0-3で広島商に敗れた。2年生エースの今岡均(のち中日など)が全試合を完投。柳井商戦では4番の豊平晋一(のち阪神)が本塁打を放った。優勝は小川淳司(ヤクルト監督)が投打の柱だった習志野(千葉)だった。

○…3回戦…○
中京学院大中京(岐阜) 010000701ー9
東海大相模(神奈川) 001002100ー4
本塁打 井上(1)(不後6回1点)

(2019年8月17日 中日スポーツ7面より)
  • X

戻る < 一覧に戻る > 次へ