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お知らせ 2025.06.13

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名城大学附属高等学校

多文化共生 なぜ難しい 同志社大院・内藤教授 名城大付属高で講演

高校生に多文化共生について講演する同志社大大学院の内藤教授=名古屋市中村区の名城大付属高で

高校生に多文化共生について講演する同志社大大学院の内藤教授=名古屋市中村区の名城大付属高で

 中東地域とイスラムに詳しい同志社大大学院教授の内藤正典さんを招いた「高校生のための文化講演会」(中日新聞社、一ツ橋文芸教育振興会主催)が11日、名古屋市中村区の名城大付属高校で開かれた。

 「多文化共生はなぜ難しいのか? 自分らしく生きることと他者を知ることのあいだ」と題し、同校普通科国際クラス1~3年と進学クラス2年の生徒約120人の前で講演。スライドに地図を映して、ロシアのウクライナ侵攻や欧州におけるシリアの難民問題などを解説した。

 イスラム教徒に対する西欧諸国の見方について「自分たちのものさしで測って見下している。多文化共生にとって最大の課題はイスラム」と指摘。性差による役割分業が明確なイスラムの伝統的な価値観などを西欧の考えに当てはめて比べるべきではないとして「多文化共生に必要なのは『私は何者?お前は何者?』と問うことではない。自分らしさを大事にして、自分と違っていても、そういう人もいるかもと考えることが共生への第一歩」と説いた。

 講演後に生徒を代表して国際クラス3年の生徒(18)は「違いを認め合うことが大切だと思った」と話した。

 講演会は60回目で、高校生に将来を考える機会にしてもらおうと、幅広い分野の講師を招き、全国各地の高校で開いている。12日には、同市千種区の名大教育学部付属高でも同様の講演があった。(大野沙羅)

(2025年6月13日 中日新聞朝刊県内総合版より)
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