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お知らせ 2025.05.13

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名古屋たちばな高等学校

26年 消えない怒り、悲しみ 西尾ストーカー事件 娘失った父 高校生に講演

高校生を前に講演する西尾ストーカー殺人事件の遺族の永谷博司さん(左奥)=名古屋市中区の名古屋たちばな高で

高校生を前に講演する西尾ストーカー殺人事件の遺族の永谷博司さん(左奥)=名古屋市中区の名古屋たちばな高で

 1999年に西尾市で起きた「西尾ストーカー殺人事件」で当時高校2年生の娘を殺された永谷博司さん(74)=同市=が12日、名古屋市中区の名古屋たちばな高校で講演した。遺族としての消えない怒り、悲しみを伝えながらも命の大切さを語りかけた。(安藤孝憲)

 永谷さんの長女・英恵(はなえ)さん=当時(16)=は99年8月、一方的に好意を寄せられた当時17歳の少年に刺殺された。ファッションに関心を寄せ、年の離れた弟をかわいがっていた英恵さんの姿を写真とともに振り返り「娘の将来と希望を奪った加害者を一生許すことはできない」と語った。

 元少年からは一度も直接の謝罪がなく、民事裁判で命じられた賠償の支払いも途絶えたことから「反省していない。命の尊さを分かっていない」と断じた。事件翌年に施行されたストーカー規制法の充実、改正に向けた要望活動に関わった経験も話し「最近も悲しい事件が続いている。被害に遭わないよう、不安を感じたらすぐ警察や周囲に相談を」と呼びかけた。

 全校生徒約1300人が聴講。3年生徒(17)は「同世代の身に起きた事件で考えさせられた。被害者も加害者も出さないよう悩みを相談し合える人間関係を築きたい」と話した。

(2025年5月13日 中日新聞朝刊県内総合版より)
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