高校野球 2025.03.20
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選抜高校野球 あすエナジック戦 至学館 投打パワーアップ

ウエートトレーニングに取り組む選手たち=2月11日、名古屋市守山区で
■甲子園初勝利へ 選手ら闘志
投手陣は、昨秋の県大会準決勝で完封したエースの尾崎選手(2年)が中心。内角の直球やスライダーを中心に、打たせて取る投球を武器とする。課題は130キロ未満の球速だったが、尾崎選手は「スクワットで下半身を強化した。ストレートの強さが出てきた」と手応え。鈴木健介監督(43)も「球速が上がってきた」と太鼓判を押す。
打線は1番の武藤選手(2年)がけん引。昨秋の東海大会2試合ともに初回の先頭打者で安打を放った。「甲子園でも塁に出ることを意識したい」とチームに勢いを与える。4番を務めた坂下選手(3年)も同大会で6打数3安打と活躍。鈴木監督は「点を取るには1番と2番の出塁が鍵を握る。盗塁を絡めながら相手にプレッシャーをかけたい」と話す。
一方、課題は「中盤から後半にかけての得点力不足」(鈴木監督)。昨秋の県大会では全5試合で先制点を奪ったが、その後は追加点が奪えず、逃げ切る展開も多かった。主将の船橋選手(3年)は、冬にウエートトレーニングや実戦を積み重ね、「打球に力がついた。試合後半も勝負強さを出したい」と大会を見据えた。
至学館は、春と夏の計2回、甲子園への出場経験があるが、いずれも初戦で敗れた。船橋選手は「1勝して歴史を塗り替えたい」と目標を掲げる。2023年夏に引退した麻王義之前監督に代わって、チームを率いる鈴木監督にとっても指揮官として初の甲子園。「打撃力も向上した。パワーアップした新しい至学館野球を見せたい」と意気込んでいる。
(2025年3月20日 中日新聞朝刊県内総合版より)