スポーツ 2024.12.23
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全国高校駅伝 「大砲」が猛追 女子 豊川15位 男子 豊川25位
京都市で22日に開かれた全国高校駅伝(都大路)で、県勢は、女子(5区間21.0975キロ)で3年連続15回目の出場の豊川が1時間10分42秒で15位と健闘した。男子(7区間42.195キロ)では、2年連続11回目の豊川が2時間7分59秒で25位、2年ぶり2回目の名経大高蔵が2時間9分18秒で34位に終わった。
女子の豊川は1区で先頭集団から遅れたが、4区の小山選手(3年)が区間7位の走りで追い上げ。アンカー渡辺選手(3年)も順位を押し上げた。
男子の豊川は、1区の34位から各区で着実に順位を上げた。6区の嶋岡選手(2年)は区間7位と快走した。
名経大高蔵は、1区で先頭集団から離され、40位台になるなど苦しい展開となったが、終盤に7区の尾関選手(3年)が区間8位の走りを見せるなど追い上げた。
■女子・豊川アンカー渡辺選手
長い苦しみを乗り越えてたどり着いた初の大舞台だった。アンカーの渡辺選手(3年)。「駅伝はみんなのために走るので、いつも以上に力が出る」。大声援の中、順位を七つ押し上げ、仲間がつないだたすきをゴールに届けた。
1年時から体調不良に悩み、2年では長期間、チームを離れた。練習に合流したのは今年2月ごろ。「差を埋めなければ」と追加で必要なトレーニングを自身で考え、力を付けてきた。臼井康善監督(48)は「知られざる大砲」と評する。粘り強さや判断の早さを見込んで、都大路のアンカーに選んだ。
区間7位の快走で順位を九つ上げた小山選手(3年)からたすきを受け、前半で順位を上げた。しかし、後半は「足に力が入らず、最後は上げきれなかった」と悔いが残った。
大学でも陸上を続ける。「緊張はそれほどなく、楽しく走れた。全国のレベルの高さも感じられた」。この経験を胸に、さらなる成長を誓った。 (小山豪)
■強豪の復活へ 集大成の走り 男子・豊川 1区&2区 3年・神田、鷲野両選手
1、2年生主体のチームを支えた3年生が1、2区を担った。「強い豊川を取り戻してほしい」。大きな期待を込め、信頼する後輩たちにたすきをつないだ。
1区は2年連続で神田選手。序盤から先頭集団に食らい付いたが「各校のトップはこんなに速いのかと改めて実感した」。第1中継所では「最後の集大成だと思って」と、待っていた同学年の鷲野選手の背中を両手で押した。
「背中を押され泣きそうになった」と鷲野選手。留学生も走る短い3キロ区間で「突っ込んで粘ろう」。全力を振り絞った。
奈良修監督(53)は「3年生のおかげで1、2年生が伸び伸びやれる」と感謝する。3区以降は、神田、鷲野両選手が「みんな仲が良く、力もある。支えてきてもらった」と口をそろえる下級生たちが、順位を押し上げた。都大路優勝経験もある強豪復活へ期待を抱かせるレースとなった。 (小山豪)
(2024年12月22日 中日新聞朝刊県内版より)
女子の豊川は1区で先頭集団から遅れたが、4区の小山選手(3年)が区間7位の走りで追い上げ。アンカー渡辺選手(3年)も順位を押し上げた。
男子の豊川は、1区の34位から各区で着実に順位を上げた。6区の嶋岡選手(2年)は区間7位と快走した。
名経大高蔵は、1区で先頭集団から離され、40位台になるなど苦しい展開となったが、終盤に7区の尾関選手(3年)が区間8位の走りを見せるなど追い上げた。
■女子・豊川アンカー渡辺選手
長い苦しみを乗り越えてたどり着いた初の大舞台だった。アンカーの渡辺選手(3年)。「駅伝はみんなのために走るので、いつも以上に力が出る」。大声援の中、順位を七つ押し上げ、仲間がつないだたすきをゴールに届けた。
1年時から体調不良に悩み、2年では長期間、チームを離れた。練習に合流したのは今年2月ごろ。「差を埋めなければ」と追加で必要なトレーニングを自身で考え、力を付けてきた。臼井康善監督(48)は「知られざる大砲」と評する。粘り強さや判断の早さを見込んで、都大路のアンカーに選んだ。
区間7位の快走で順位を九つ上げた小山選手(3年)からたすきを受け、前半で順位を上げた。しかし、後半は「足に力が入らず、最後は上げきれなかった」と悔いが残った。
大学でも陸上を続ける。「緊張はそれほどなく、楽しく走れた。全国のレベルの高さも感じられた」。この経験を胸に、さらなる成長を誓った。 (小山豪)
■強豪の復活へ 集大成の走り 男子・豊川 1区&2区 3年・神田、鷲野両選手
1、2年生主体のチームを支えた3年生が1、2区を担った。「強い豊川を取り戻してほしい」。大きな期待を込め、信頼する後輩たちにたすきをつないだ。
1区は2年連続で神田選手。序盤から先頭集団に食らい付いたが「各校のトップはこんなに速いのかと改めて実感した」。第1中継所では「最後の集大成だと思って」と、待っていた同学年の鷲野選手の背中を両手で押した。
「背中を押され泣きそうになった」と鷲野選手。留学生も走る短い3キロ区間で「突っ込んで粘ろう」。全力を振り絞った。
奈良修監督(53)は「3年生のおかげで1、2年生が伸び伸びやれる」と感謝する。3区以降は、神田、鷲野両選手が「みんな仲が良く、力もある。支えてきてもらった」と口をそろえる下級生たちが、順位を押し上げた。都大路優勝経験もある強豪復活へ期待を抱かせるレースとなった。 (小山豪)
(2024年12月22日 中日新聞朝刊県内版より)