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高校野球 2024.07.21

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誠信高等学校 杜若高等学校

全国高校野球 愛知大会 第9日

声援を送る杜若の男子ハンドボール部員ら=岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで

声援を送る杜若の男子ハンドボール部員ら=岡崎レッドダイヤモンドスタジアムで

 第106回全国高校野球選手権愛知大会は20日、県内5球場で4回戦10試合があった。中京大中京、東邦、日福大付、豊川、至学館、愛工大名電などが16強入りを決めた。シード校の西尾東は姿を消した。4回戦の残り6試合は21日、県内3球場で予定されている。

■全力応援 誰よりも声からし 誠信の女子マネジャー酒向さん

 中京大中京に3-7で敗れた誠信。チームで初めての女子マネジャー、酒向ゆらさん(3年)は全力応援でナインを支えた。点を取ったら大きなガッツポーズ、ピンチの時には誰よりも声をからした。

 入部したのは1年の秋。野球をしていた父や弟の影響で、入学当初からマネジャー志望だった。だが野球部が女子マネジャーを募集していないと知り、吹奏楽部に入部するも、諦めきれなかった。夏の大会後、沢田英二監督に直談判。沢田監督は迷ったというが、最後は熱意に押された。

 マネジャーになってからは「胸張って楽しめ」「おまえなら打てる」と部員をもり立てる「お母さん的存在」に。悩む選手がいれば、そっと寄り添い、話に耳を傾けた。

 この日も5回終了時、劣勢のチームを鼓舞しようと、自身の左手甲に「勝」の字を先発出場の選手やベンチの3年生たちに1画ずつ書いてもらった。

 試合に敗れると、泣き崩れた。「みんなと野球ができないのが寂しくて。部員には『ありがとう』のひと言しかありません」 (松本桜希穂、三宅駿平)

■男子ハンド部30人 声援送り逆転勝ち 杜若

 杜若の応援席には同校男子ハンドボール部の有志30人も詰めかけた。野球部とともに県大会上位の常連で、互いに刺激しあう仲。人一倍大きな声援を送っていた3年の植村さん(18)は「昨秋の地区予選は野球部に応援してもらって勝ち進めた。今度は自分たちが応援する番」と話した。

 これまではハンドボール部の活動や試合と重なり、応援に来る機会はあまりなかったが、この日は予定を空けて球場を訪れた。試合はシード校の西尾東を相手に5-3で逆転勝ち。「応援で、より力を発揮してもらえたと思う」と喜んだ。

■旭丘の井戸田投手 降板直前も140キロ超 「悔しいが全力尽くせた」

 県内屈指の進学校の旭丘は、プロから注目を集めた井戸田晴斗投手(3年)が懸命に腕を振ったが、大成に2-5で敗れた。

 井戸田投手は1~3回戦を1人で投げきり、2失点に抑えていた。この日は10安打を浴びて小刻みに加点され、8回5失点でマウンドを降りた。それでも、表情を変えずに淡々と投げ込む直球は、降板直前でも140キロを超えた。

 プロのスカウトが視察に訪れたこともあるが、進学を希望している。試合後は「調子は悪くなかった。後半にバテないようにした」と話し、「悔しいが全力を尽くせた」と振り返った。

■5回の2死二、三塁 三振を奪い雄たけび 岡崎東の秋田投手

 岡崎東のエース秋田投手(3年)は5回の2死二、三塁のピンチで、打者から三振を奪うと雄たけびを上げた。シード校の日福大付を相手に0-9で敗れたが「4回戦まで進むことができた」と、試合後は充実感をにじませた。

 以前は内野手もしていたが、1年の冬に投手に一本化。部活動以外でも坂道ダッシュや下半身トレーニングをして体力をつけた。

 この日は先発し、内角の直球を効果的に使いながら6回途中まで投げた。将来の夢は体育教師になり野球部を指導すること。「これまで頑張ってきたことを生かしたい」と話した。

(2024年7月21日 中日新聞朝刊県内総合版より)

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