滝中学・滝高校を運営する滝学園（江南市）で１２日、卒業生のダイキン工業リサーチコーディネーターで、日本機械学会会長を務める伊藤宏幸さん（６５）＝堺市＝が講演した。２０２６年の学園創立１００周年に向け、６月に市制７０周年を迎える江南市との連携事業の第１弾。

　伊藤さんは１９７７年に滝高を卒業後、名古屋大工学部航空学科を経て、ダイキン工業に入社。主に研究職として歩み、２０１１年からテクノロジー・イノベーションセンターに所属する。

　「自由闊達（かったつ）～産業界と学術会のコーディネーターとして共創的解決のお手伝い」と題して講演。滝高１年生のほか、沢田和延市長や市議、市民ら計約３８０人が耳を傾けた。

　伊藤さんは航空宇宙分野を学んだ経緯、大学や会社での研究、学会の活動などを紹介しながら、「アフォーダンス（環境が人や動物に与える意味）を考え、納得した上で次に進んでほしい」と助言。どのような生き方をするかについて「ユニークな存在であっていい。自由闊達であれば、おのずと周りから求められる」と生徒たちに語りかけた。（近藤晶）

（2024年3月14日　中日新聞朝刊近郊総合版より）