■春日井市長に意欲語る

　中部大春日丘高校（春日井市松本町）のボランティア団体「インターアクトクラブ」が発足させた高校生だけで運営するＮＰＯ法人「みんなのひみつきち」のメンバーが、春日井市役所の石黒直樹市長を訪ね、設立を報告するとともに活動への意欲を語った。

　同クラブは「誰でも来られる」をキーワードに、無料塾「みんなのひみつきち」を開いている。障害や経済的な困窮、不登校などの事情のある子だけでなく、さまざまな子が市内外から集まってともに過ごす場だ。部活動の一部だった無料塾のＮＰＯ法人化は、社会的な信用や知名度を向上させるのが狙いで、役員はその時の部長らが就く。

　塾では生徒らが講師になって学習を支援し、料理や実験教室なども企画している。夏休みには、スイカやキュウリなどを切って断面図から維管束などを学び、その後味わう企画などを開いた。

　市長との懇談で、監事となった３年の生徒は「社会で求められているものを主体的に自分たちで考えて行動していく」と決意。同部２年の生徒は「いろんな子に来てもらい笑顔になってほしい」と話した。

　石黒市長は「子どもの笑顔のための取り組みが増えると期待しています」と激励。法人理事長を務める３年の生徒は「私たちを知らない人も、ＮＰＯになると信頼感は大きいと思う。より多くの人に知ってもらい、春日井の１つの大きな無料塾として認めてもらいたい」と活動の拡大に意欲を見せた。（長谷川和華）

（2023年8月30日　中日新聞朝刊近郊総合版より）