お知らせ 2021.03.03
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被爆ピアノの調べとともに 金城学院中で演奏会
東区白壁3の金城学院中学校で2日、76年前の原爆投下で損傷し、その後修復された「被爆ピアノ」の演奏会があり、3年生320人が参加した。昨年5月の広島市への修学旅行が新型コロナウイルス禍で中止されたため、学校側がピアノ所有者に掛け合って実現した。
ピアノは1932年のヤマハ製で、元の所有者の名前から「ミサコのピアノ」と呼ばれ、側板には爆風による傷痕が残る。現在は、修復を依頼された調律師矢川光則さん(68)=広島市=が所有し、原爆投下の実情を伝えるために全国各地の会場に運んでいる。
演奏会では、終戦後のラジオ番組で全国に広まった「花の街」、原爆投下後に生き残った女性の心境が詩になった「ごめんなさい」など、戦争や平和をテーマとした4曲を生徒4人が交代で演奏。曲にちなんだ詩の朗読や女性教諭による歌唱もあった。
曲の合間には被爆2世でもある矢川さんの講話もあり、「一瞬の爆風がすべてを吹き飛ばした。戦争は人間の意思によって起きるので、危機感を持っていてほしい」と語った。
壇上で演奏した女子生徒は「被爆ピアノから戦争の悲惨さを感じた。当時の広島の状況をもっと学びたいと思った」と感想を語った。生徒会長の女子生徒は「被爆ピアノが残された経緯から、平和はいろいろな人たちの思いのつながりで築かれると感じた」と話した。 (西田直晃)
(2021年3月3日 中日新聞朝刊市民総合版より)
ピアノは1932年のヤマハ製で、元の所有者の名前から「ミサコのピアノ」と呼ばれ、側板には爆風による傷痕が残る。現在は、修復を依頼された調律師矢川光則さん(68)=広島市=が所有し、原爆投下の実情を伝えるために全国各地の会場に運んでいる。
演奏会では、終戦後のラジオ番組で全国に広まった「花の街」、原爆投下後に生き残った女性の心境が詩になった「ごめんなさい」など、戦争や平和をテーマとした4曲を生徒4人が交代で演奏。曲にちなんだ詩の朗読や女性教諭による歌唱もあった。
曲の合間には被爆2世でもある矢川さんの講話もあり、「一瞬の爆風がすべてを吹き飛ばした。戦争は人間の意思によって起きるので、危機感を持っていてほしい」と語った。
壇上で演奏した女子生徒は「被爆ピアノから戦争の悲惨さを感じた。当時の広島の状況をもっと学びたいと思った」と感想を語った。生徒会長の女子生徒は「被爆ピアノが残された経緯から、平和はいろいろな人たちの思いのつながりで築かれると感じた」と話した。 (西田直晃)
(2021年3月3日 中日新聞朝刊市民総合版より)