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お知らせ 2022.12.20

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津田学園中学校

中学生提案3政策 実現

提案が実現したベンチに座る中学生ら=桑名駅で

提案が実現したベンチに座る中学生ら=桑名駅で

■「税金考えるきっかけに」「視野広がる」

 中学生が市議や市長と意見交換して考えた3つの政策が、桑名市で相次いで実現した。市議会に予算を認めてもらい、事業を形にしていく政治や行政の役割を、生徒が実際に体験する主権者教育の取り組みだ。生徒たちは「税金の使い方を考えるきっかけになった」と喜んでいる。(大島康介)

 3つの政策は、桑名駅へのベンチ設置、竹のボールペン作成、ヘルプマークの啓発動画制作。昨年10月に生徒と議員らが意見交換し、本年度の当初予算で計100万円が認められた。

 桑名駅の自由通路を行き交う人々がひと休みするベンチの設置を提案したのは、津田学園中3年の生徒ら。男子生徒は「市の玄関口なので、市外から来た人に桑名にあるものを知ってほしい」と、市内の木材や鋳物を使うアイデアも出した。

 その議論の結果が、事業費47万3000円を使った5脚のベンチになった。材料には、多度山のヒノキの間伐材や鋳物のプレートが使われた。

 女子生徒は、ベンチの置き方を決める時に学んだことがあったという。通路には目の見えない人のための点字ブロックがあるが、ベンチの置き方次第では点字ブロックを妨げてしまうことになりかねなかった。最終的に妨げないかたちになったが、「1つの便利が他の人の不便になってはいけない。視野が広がりました」と話す。

 他の2つの政策のうち、竹ボールペンは、放置された竹林の問題に取り組んだ。陵成中3年の女子生徒(15)らが、切り出された竹を材料にした新しい商品を提案。市民団体の桑名竹取物語事業化協議会や桑名工業高校、日本郵便と協力し、130本を作った。市役所の窓口に置かれるほか、郵便局での販売も行っている。

 ヘルプマークを知ってもらう動画も中学生が企画し、市のホームページで公開した。

 伊藤徳宇市長は「人が困っていることを、どうやって解決するか考えるのが政治の役割だ。中学生の皆さんに生きた主権者教育の場を提供できたのではないか」と手応えを話している。

(2022年12月20日 中日新聞朝刊北勢版より)

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