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お知らせ 2021.09.09

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セントヨゼフ女子学園中学校

セントヨゼフ女子学園 画面越しに授業 教育実習もオンライン

自作の紙のスライドを使い授業をする藤本さん=津市半田のセントヨゼフ女子学園で

自作の紙のスライドを使い授業をする藤本さん=津市半田のセントヨゼフ女子学園で

■生徒との距離 縮める工夫も

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、オンライン形式での教育実習がセントヨゼフ女子学園中学・高校(津市半田)で行われている。対面でのやりとりができない中、実習生は画面越しに生徒との距離を縮めようと奮闘している。(坂田恵)

 7日にあった中学1年の音楽のオンライン授業。生徒たちはビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を使い、自宅から授業に参加した。カメラを通じて全員の表情をタブレットに映し、実習生が歌う童謡「赤とんぼ」を一緒に口ずさんだり、身体を揺らしてリズムを取ったりした。画面には強弱記号が表示され、歌う際に意識する点を共有した。

 この日の授業は同学園の卒業生で、先月末から実習をしている愛知県立芸術大4年藤本幸音(ゆきね)さん(21)が担当した。オンライン授業について、当初は「生徒が画面にしかいない。顔と名前を覚えられない」と戸惑ったという。

 互いの目線が合うよう、タブレットのカメラを意識してもらうよう声を掛けたり、「頭に残ってもらえたら」と手書きのスライドを駆使したり、工夫を重ねてきた。記号の表示も「ただ歌うのではなく、学問的なことも意識してほしくて」とその狙いを話す。

 授業を受けた生徒(12)は「ネットが途切れることもあったけど、先生の歌声やみんなの声が聞けて楽しかった」。休み時間など実習生と接する時間は減ったが「授業の時間より少し早く(オンラインに)参加すれば、ちょっとしたお話ができる」と前向きだ。

 同学園では感染対策として夏休み明け以降、全ての授業をオンラインで実施。藤本さんら6人の実習生もオンラインを活用した授業に取り組む。

 上嶋恵美教頭(56)は「コロナ禍が収束しても機器を使った授業は進む。前向きに取り組んでほしい」と実習生にエールを送る。併せて「質問などもしづらく、人間味がそがれてしまう。より相手の立場を考えた動きをしてほしい」と注意点も挙げた。

(2021年9月9日 中日新聞朝刊津市民版版より)

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