お知らせ 2021.06.23
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国天然記念物淡水魚 ネコギギの成魚放流 鈴鹿川に鈴鹿高生ら
国天然記念物の淡水魚「ネコギギ」の繁殖に取り組む鈴鹿中等教育学校・高校(鈴鹿市)と亀山市が20日、同市の鈴鹿川に成魚10匹を放流した。同校の生徒たちが2018年に繁殖に成功した稚魚から、3年間かけて育ててきた成魚で、生徒たちは別れを惜しみながらも、川にすみ着いてくれることを願った。
放流には、鈴鹿高校自然科学部を中心に生徒18人、同部の西飯(にしい)信一郎教諭(48)、亀山市職員2人が参加した。夜行性のため、暗くなる日暮れまで待ち、10~8センチの10匹を放した。成育環境を考慮して、親の個体を捕まえた場所を選んだ。
同校は04年から西飯教諭を中心に自然科学部が調査を進め、08年には高密度の生息地を発見。17年からは市と共同で繁殖に取り組んでおり、有識者でつくる「市ネコギギ保護指導委員会」が飼育方法や放流場所について指導する。
日々の世話は生徒たちが担当している。当番制で放課後のえさやりや水槽の掃除をしているほか、関連のシンポジウムで飼育の体験について発表。鈴鹿川の生き物に触れるイベントを開催し、環境保護の大切さを訴えている。
2年の部長(17)は「飼育を通して命の大切さを教えてもらった。無事に川で生き残っていってほしい」と話した。西飯教諭は「個体の定着につながっている実感はある。川がよりきれいになり、ネコギギがすみやすい環境になることを願っている」と語った。
ネコギギは、伊勢湾と三河湾に注ぐ川だけに生息する淡水魚。猫のようなヒゲがあり、捕まえると「ギーギー」と鳴くことからその名が付いたといわれる。(鎌倉優太)
(2021年6月23日 中日新聞朝刊伊賀版より)
放流には、鈴鹿高校自然科学部を中心に生徒18人、同部の西飯(にしい)信一郎教諭(48)、亀山市職員2人が参加した。夜行性のため、暗くなる日暮れまで待ち、10~8センチの10匹を放した。成育環境を考慮して、親の個体を捕まえた場所を選んだ。
同校は04年から西飯教諭を中心に自然科学部が調査を進め、08年には高密度の生息地を発見。17年からは市と共同で繁殖に取り組んでおり、有識者でつくる「市ネコギギ保護指導委員会」が飼育方法や放流場所について指導する。
日々の世話は生徒たちが担当している。当番制で放課後のえさやりや水槽の掃除をしているほか、関連のシンポジウムで飼育の体験について発表。鈴鹿川の生き物に触れるイベントを開催し、環境保護の大切さを訴えている。
2年の部長(17)は「飼育を通して命の大切さを教えてもらった。無事に川で生き残っていってほしい」と話した。西飯教諭は「個体の定着につながっている実感はある。川がよりきれいになり、ネコギギがすみやすい環境になることを願っている」と語った。
ネコギギは、伊勢湾と三河湾に注ぐ川だけに生息する淡水魚。猫のようなヒゲがあり、捕まえると「ギーギー」と鳴くことからその名が付いたといわれる。(鎌倉優太)
(2021年6月23日 中日新聞朝刊伊賀版より)