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中日新聞掲載の大学記事

大学野球  2024.05.17

中部学院大 逆転で岐阜王者 延長11回劇的サヨナラ

延長11回にサヨナラのホームを踏んだ田中(中央)に駆け寄る中部学院大ナイン=長良川球場で(石曽根和花撮影)

延長11回にサヨナラのホームを踏んだ田中(中央)に駆け寄る中部学院大ナイン=長良川球場で(石曽根和花撮影)

■岐阜県大学春季リーグ

 東海地区大学野球岐阜県リーグの春季リーグ王者を決める優勝決定戦が16日、岐阜市の長良川球場で行われ、中部学院大が岐阜聖徳学園大に延長11回に4-3でサヨナラ勝ちした。昨年春から3季連続優勝。主将の森翔太郎内野手(4年・熊本工)がMVPに輝いた。全日本大学選手権(6月10日から7日間・神宮、東京ドーム)への出場校を決める代表決定戦は25日に同球場であり、三重代表の皇学館大、静岡代表の日大国際関係学部と3校の総当たり戦で代表を決める。

■竹中意地の同点打

 土壇場で4年生が意地を見せた。1点を追う9回2死二塁。竹中奨捕手(4年・広島商)が初球をとらえ、左中間へ同点適時二塁打。起死回生の一打に、二塁上で喜びを爆発させた。

 「この打席だけ、打撃投手がマウンドから投げてくれる練習風景と重なって見えた。いいイメージで迷いなく振れた」と目を細めた。

 ここまで無安打。「チャンスで打てていなかった。ここで自分が決めるか、倒れるかのどちらかだな」と9回の打席に臨んだ。延長10回からのタイブレークに持ち込むと、11回の劇的サヨナラ勝ちにつながった。

 チームは今季4度のタイブレークを全勝。接戦を勝ち切るすべを知るナインは「同点になれば何かあるぞ」とベンチで呼びかけ合っていた。昨年は県リーグで春秋連覇を果たし、ともに代表決定戦を制して全国大会にも出場。竹中や森ら昨年から主力の4年がそろい「4年生の経験値に懸けた」という間宮大貴監督の起用に応えた。

 昨春は全国8強。新チームで「超える」を目標に掲げる。その挑戦権を得るために、まずは東海地区代表の座をつかみにいく。
(石曽根和花)

■近藤監督あと一歩届かず 岐阜聖徳学園大

 優勝まであとアウト1つだった。岐阜聖徳学園大は3-2で迎えた9回2死二塁、中日OBの近藤真市監督(55)がマウンドへ。

 「嫌なバッターだったからマウンドに行ったけど、それで間を空けてしまったのかなと思う。申し訳ないことをした」。嫌な予感は当たり、左腕・飯尾は、8番・竹中に初球を左中間へ運ばれた。同点となり、延長戦でサヨナラ負け。2022年に就任した近藤監督は、5シーズン目にして初となる全国大会出場の道を断たれた。格上の相手に、小刻みな継投で食らい付いた。「成長を感じた。感謝、感謝です」。全国切符は秋以降に持ち越しとなった。
(生駒泰大)

▽優勝決定戦
岐阜聖徳学園大 02000100000|3
中部学院大 10100000101x|4
(延長11回タイブレーク)
(岐)有賀、清水、林、飯尾-実山
(中)宮島、小川-竹中

(2024年5月17日 中日スポーツ7面より)

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