進学ナビ

HOME > 高校ニュース > 高校野球

高校ニュース

高校野球 スポーツ  2021.03.28

この記事の関連校
中京大学附属中京高等学校

序盤から打線爆発 15得点 中京大中京 8強

常総学院に大勝し、整列する中京大中京ナイン=甲子園球場で

常総学院に大勝し、整列する中京大中京ナイン=甲子園球場で

 甲子園球場で開催中の第93回選抜高校野球大会は27日、2回戦で中京大中京(名古屋市昭和区)が常総学院(茨城)に15-5で大勝。優勝経験校同士の一戦を制し、ベスト8に進出した。準々決勝は28日に予定され、東海大菅生(東京)と対戦する。

 (大野雄一郎)

■「ヒットうれしい」スタンド笑顔

 1回戦で3安打と振るわなかった打線が、この日は序盤から爆発した。

 中京大中京は2回無死二塁、前の試合で殊勲打を放ちスタメンに名を連ねた櫛田選手(3年)の左前適時打で先制。3回には辻選手(同)の犠飛と加藤選手(同)の適時二塁打で加点し、4回にも原主将(同)に適時二塁打が飛び出した。

 スタンドで見守っていた原主将の父(48)は、自身も同校野球部OB。息子の一打に、「状態は悪くないと思っていたが、やはりヒットが出るとうれしい」と笑顔を見せた。

 守りでは、エースの畔柳投手(3年)が毎回のように走者を背負うも、要所では140キロ台後半の直球で相手打線を押し切り、最少失点で切り抜けた。最終回に3番手の柴田投手(同)が試合を締めくくると、スタンドからは「わあっ」と歓声が起こった。

■加藤選手 万全の準備で活躍 好リード、4安打

 15得点と爆発した打線の中で、特に光っていたのが6番打者の加藤選手(3年)だ。3本の二塁打を含む4安打4打点と大暴れし、捕手としても畔柳投手(同)を好リード。活躍の裏には、徹底した事前の準備があった。

 加藤選手は2月に組み合わせが決まった直後から、出場校の研究を開始。1回戦の専大松戸戦の前の段階ですでに、2回戦で対戦する可能性のある2校分の選手の特徴をメモにしていた。その中で「常総学院の各打者は比較的インコースに弱い傾向があった」といい、この日も内角球を有効に使って配球を組み立てた。

 頭脳だけでなく、身体的にも「いい準備ができていた」。16日に大阪入りして以降、宿泊先のホテルではチームの起床時刻の1時間前に起き、控え選手と一緒にバットを振り込んだ。大会前には、前チームの主将で昨夏の交流試合に出場した印出さん(18)に、球場としての甲子園の特徴を尋ね、打席でのボールの見え方も教わっていた。

 加藤選手について高橋源一郎監督は「積極的にバットを振れるし、集中して前向きに取り組めていることが良い結果につながっている」と評価する。目標とする優勝まであと3つ。加藤選手は「扇の要」として、どんな相手にも万全の態勢で挑む用意ができている。

中京大中京 012501024―15
常総学院 000010040―5
(中)畔柳、松田、柴田-加藤
(常)秋本、大川、伊藤地、塙-田辺

(2021年3月28日 中日新聞朝刊県内総合版より)

戻る < 一覧に戻る > 次へ