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1位・中京大中京高 高橋宏斗に託した 黄金時代

与田監督のサイン入りドラフトIDを手に笑顔の高橋宏斗=名古屋市昭和区の中京大中京高で(川北真三撮影)
中日からドラフト1位指名された中京大中京高の高橋宏斗投手(18)が27日、名古屋市内の同校で松永編成部長、米村チーフスカウトらから指名あいさつを受けた。同じドラフト1位の根尾昂内野手(20)、石川昂弥内野手(19)との「3人で黄金時代をつくってほしい」と期待された最速154キロ右腕は「使命感をもってやっていきたい」と意気込んだ。
■「やっと実感」
運命のドラフト会議から一夜明けた高橋に、新たなミッションが告げられた。「3人で黄金時代をつくってほしい」。ともにドラフト1位でともにドラゴンズジュニア出身の根尾、石川昂、そして高橋。米村チーフスカウトからこう言われた地元のスター候補生は、決意を新たにしていた。
「やっと実感が湧いてきました。ドラフト1位として期待してもらっているので、その期待に応えられるように努力していきたい」
大阪桐蔭出身の根尾は2学年上で東邦出身の石川昂は1学年上。2人との面識はないというが、石川昂との対戦経験はあるという。高校時代はライバルだったが、プロに入れば大切な先輩。「偉大な先輩と同じ環境にいられることで、すごく刺激をもらえると思う。いろんなことを学びたい」と早くも数カ月後のプロ生活を思い描いた。
■『18』『20』意欲
この日の指名あいさつでは背番号の提示こそなく、「与えられた番号で頑張りたい」としつつも、現在空きとなっている「18」や「20」が提示されたらとの問い掛けには「すごいうれしいし、その番号に見合った実力を発揮できるようにしたい」と偉大なエースナンバーへの意欲も見せた。
■Vに貢献する
「受け答えもしっかりしていて、顔つきが良かった。エースにならないといけない存在」。こう話した米村チーフスカウトらスカウト陣から中日のリーグ優勝が2011年以来遠ざかっている事実を伝えられた高橋は「(優勝に)少しでも貢献できるようなピッチングをしたい。1つでも多く勝ちたい」と強い使命感を感じさせる引き締まった表情で話した。来年かその先か、根尾、石川昂との両先輩とともにペナントを奪還して黄金時代をつくりたい。 (長谷川竜也)
■大野雄との対面心待ち 「切り替え方学びたい」
高橋が心待ちにしたのはエース・大野雄との対面だった。「どんな状況でも無失点に抑えて、チームを勝ちにつなげられるピッチングは魅力的」。今季既に10完投、6完封を挙げ、防御率、奪三振と2つのタイトル争いでトップに立ち、チームを勝利に導き続ける先輩左腕は理想像だ。
「調子が悪い時に、ネガティブになってしまうが、その時の切り替え方を学びたい」。高校時代は「世代ナンバーワン」を意識し続け、「勝てる投手」を目指して昨秋から公式戦無敗を達成。米村チーフスカウトも「勝ちにこだわった投球ができる」と評価している。
大野雄は前日、高橋のドラフト1位指名に「何せ楽しみ。焦るのは絶対ダメだけど、開幕ローテを目指してほしい」とエールを送っていた。大野雄は国内FA権を手にしているだけに今オフの動向は気になるところだが、先輩から吸収できれば左右の両輪になる。 (長谷川竜也)
(2020年10月28日 中日スポーツ1面より)