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岐阜第一 東海大会決めた 二刀流阪口2安打1打点&10イニング10K完投

中京-岐阜第一 1回裏岐阜第一2死一塁、内野安打を放つ阪口=長良川球場で(布藤哲矢撮影)
■準決勝から連投
二刀流の活躍で最後の切符をもぎ取った。打っては高校通算14本塁打、投げては最速142キロを誇る岐阜第一の阪口楽(うた)投手は「4番・投手」で出場。2安打1打点と打線を引っ張るのはもちろん、10イニング2失点10奪三振の力投で最後までマウンドに君臨。2年ぶりの東海大会出場への立役者となった。
身長187センチ、体重90キロの大型右腕にとって、148球を投げた準決勝からの連投でも関係なかった。5回まで許した安打はわずか1本。「少し疲れはあったけど、逆に力まず投げられた」と危なげなくスコアボードに「0」を並べた。
しかし6回、2死から味方の失策でリズムが狂った。続く4番・小田に高めに浮いた速球を右翼席に運ばれて先制点を献上。「唯一の失投でした」と悔やむが、直後に自ら反撃の口火を切る右前適時打を放ち、「投」での失敗をプロが注目する「打」で挽回した。
先頭打者で打席に入った延長10回には「正直、サヨナラホームランを狙ってました」と笑うが、落ち着いて四球を選び、最後はサヨナラのホームイン。本塁付近で仲間たちから祝福され、会心の笑顔を浮かべた。
■「今までで一番」
田所孝二監督(60)は「今日はへろへろかなと思ったけど、今までで一番良かった。今日みたいに変化球のコントロールがいつも良いといいんだけどね」と4番でエースの活躍を冗談めかしながらたたえた。
「投げる方は悪くなかったけど、打つ方は全く納得いってない。厳しいボールを無理やり振ってしまっているので、自分のポイントを見つけて東海大会では打ちまくりたい」。エンゼルスの大谷翔平選手(26)に憧れる美濃の二刀流は、神宮を目指して投打の刃をさらに磨き上げる。
(関俊彦)
◇岐阜県大会(長良川)
▽3位決定戦
中京 0000020000|2
岐阜第一 000001001x|3
(延長10回)
(中)伊藤、小田-古屋
(第)阪口-高橋、板橋
本塁打 小田(中)
▽決勝
大垣商 000200000|2
県岐阜商 02001000x|3
(垣)谷口、速水、梅森-下野
(商)野崎-高木
(秋季東海大会に①県岐阜商②大垣商③岐阜第一が出場)
(2020年9月21日 中日スポーツ8面より)