スポーツ 2026.03.31
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- 名古屋経済大学高蔵高等学校
名経大高蔵中・高 合気道部 18年連続「全日本大会」へ 練習に熱

全日本大会に向け、部員を指導する臼井さん=瑞穂区の名古屋経済大高蔵高で
静かな練習場に、マットをたたく受け身の「バン!」という衝撃音が響く。「外して、つかんで」。臼井さんが声をかける中、生徒たちが「呼吸投げ」や「短刀取り」などの技を重ねる。全日本大会では約1万人の観客を前に演武する。高校2年生の部長は「自分の最高峰を目指したい」と意気込む。
合気道は、投げ技や関節技を中心とした「体術」のほか、短刀や木刀を使った「武器術」もある総合武道。柔道や剣道のように勝ち負けを競うのではなく、相手との「和合」を目指す。
部は1999年、空手と合気道の有段者である臼井さんが設立した。国内の競技人口がおよそ100万人いるとされる合気道だが、部活としては珍しく、当時は女子校だったこともあって入部者はたった1人だった。練習場所もなく、1対1で指導する日々。「マイナーをいかにメジャーにしていくか」と悩みながら、少しずつ部員を増やした。
きっかけは15年前の東日本大震災。テレビなどで津波やがれきの山を目にした部員たちの不安そうな姿を目にし、「皆が前を向ける言葉をかけたい」と思った臼井さん。学校が開設して間もないブログを活用し、震災当日から激励のメッセージや勇気が出る話題を発信し始めた。今日まで毎日休まず更新し続け、これまでに5500件以上の記事を投稿。内容は部活動の練習の様子や身近なニュースなど多岐にわたる。
そのうち入部希望者も増え、2015年ごろからは部員は20人を超えるように。入部時は未経験者や初心者でも、卒業時には「初段」を取得する生徒も多い。全日本大会だけでなく、「全国高等学校合気道演武大会」にも15年連続で入賞するなど実績を重ねた。
部の出身者はこれまでに200人を超える。臼井さんは「部員や卒業生が増え感慨深い。合気道部が長く続くことが私の願い」と話す。(都沙羅)
(2026年3月31日 中日新聞朝刊市民版より)
