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高校野球 2025.06.22

この記事の関連校
至学館高等学校 中京大学附属中京高等学校 東邦高等学校 愛知工業大学名電高等学校 享栄高等学校

高校野球 注目校 (上)名古屋地区

 28日に開幕する第107回全国高校野球選手権愛知大会は、全国最多182校173チーム(14校は連合チーム)が出場する。上位進出が見込まれる強豪校や大会の注目選手を名古屋、尾張・知多、三河の3地区に分けて紹介する。

 強豪校ひしめく名古屋地区(名古屋市と東部近郊地域)。今春の選抜高校野球大会に出場した至学館(同市)と、古くから夏の覇権を分け合う「私学4強」(中京大中京、東邦、愛工大名電、享栄、いずれも同市)は実力が拮抗(きっこう)しており、優勝争いに絡む可能性が高い。公立の高蔵寺(春日井市)には世代を代表する全国屈指の左腕もおり、好投手が多い今年の大会を象徴する。

 至学館は初の春夏連続の甲子園を目指す戦い。鈴木健介監督は「守るのはあまり好きじゃない。攻めて攻めて攻めきる」と先攻型を貫く。1番の武藤選手(2年)、2番の船橋主将(3年)を口火に、積極的に先制点を狙う攻撃的スタイルで春の県大会(県高校優勝野球大会)でも全試合先制。準々決勝まで3試合連続コールド勝ちを収めた。エース右腕の尾﨑投手(2年)は大崩れしない安定感で試合をつくる。

 中京大中京は2年連続の甲子園を目指す。高橋源一郎監督は「最少失点で守り勝つ野球」を目標に、徹底した守備力強化を図ってきた。特に加藤(3年)、萩坂(同)両選手の二遊間に期待をかける。先発は右の田中投手(同)、左の佐藤投手(同)の二枚看板をそろえ、打線は好調の牧村選手(同)に一発がある。

 その中京大中京に昨夏決勝で敗れ、雪辱を期す東邦。春の県大会で3試合連続完封するなど完投能力の高いプロ注目のエース右腕、久田投手(3年)を中心に、守りで接戦をものにしてきた。打線は俊足巧打の1番、瀬木選手(同)が好調。中軸の朝倉主将(同)は長打力があり、山田祐輔監督は「余裕がある試合を増やしたい」と打線の奮起に期待する。2番手投手の整備も鍵だ。

 4連覇を昨夏逃した愛工大名電は今年もノーシードから巻き返しを図る。投球回数を上回る奪三振を誇る左腕、礒田投手(3年)を筆頭に投手陣は豊富。勝負強い打撃が魅力の吉田選手(同)を中心に打線もつながりが出てきた。総合力で2年ぶりの頂点を虎視眈々(こしたんたん)と狙う。

 同じくノーシードの享栄も春の県大会地区予選で中京大中京や東邦を下しており、実力は十分。189センチの大型左腕、小山投手(3年)ら投手陣には最速140キロ超が並ぶ。1年生から主力の中軸、仲谷主将(同)は走攻守そろい、チームを引っ張る。

■全国屈指 150キロ左腕

 これら強豪校に勝るとも劣らない注目を集めるのが高蔵寺のエース、芹澤投手(3年)だ。高校で急成長した最速150キロ左腕の逸材は、高校日本代表候補合宿にも招集された。「注目にプレッシャーを感じないわけではない」としつつも「公立でも私学に勝てることを示したい」と気合を入れて集大成の夏に臨む。(小林大晃、伊藤純平)

お断り 選手の氏名の表記は原則として県高校野球連盟への届け出に基づいています。

(2025年6月22日 中日新聞朝刊県内版より)
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