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お知らせ 2023.05.12

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多治見西高等学校

「ビールが進む」グラスできた 飲めないけど…多治見西高生が考案

多治見西高生がデザインしたグラスを持つ岩田和久社長(右)と岩田匡平営業部長=多治見市宝町の片岡ケース製作所で

■片岡ケース製作所製品化 CFで返礼品

 酒が飲めない高校生が、ビールをおいしく飲めるグラスをデザインした。多治見西高校(多治見市明和町)の美術部生徒が考案した絵柄を、暗闇で光る蓄光技術で特許を持つ紙器製造販売・ガラス加工業の片岡ケース製作所(同市宝町)が製品化した。グラスなどを返礼品として支援を募るクラウドファンディング(CF)を今月末まで実施している。(脇阪憲)

 デザインしたのは、360ミリリットルのビールグラス。一般的に理想とされる、ビールと泡の割合が7対3となる高さに装飾をあしらい、表面には愛らしいキャラクターの顔を男性・女性の2種類制作した。「1日の夜の疲れを癒やし楽しく過ごしてほしい」と「Good job」の文字も添えている。

 同社が誇る暗闇で光る蓄光技術も活用。特殊なセラミックス系の素材を底に埋め込むことで、暗くなると色鮮やかな明るい光を発光する。10代の若者が考えたポップな絵柄が華やかに浮かび上がり、普段とは異なる特別な1杯を提供する。

 両者は今年1月に多治見市内で開かれたビジネスフェア「『き』業展」をきっかけにコラボ。フェアでは、今回提供する「ビールが進むグラス」のほか、海中や宇宙をモチーフにしたグラスもデザインした。営業部長の岩田匡平さん(43)によると、「酒が飲めない高校生がどうしてビールグラスのデザインを」と来場者に驚かれつつも好評を得た。

 商品化も考えていたところ、大手CFサイト「CAMPFIRE(キャンプファイヤー)」でビールにまつわる企画が行われると知り、飛び付いた。

 CFでは、男性顔・女性顔の各単品(3000円)や両方のセット(6000円)のほか、生徒が描いたお礼状(1000円)の4種を返礼品として準備し、8月に届けられる。今月末まで支援を受け付けている。目標金額は10万円。片岡ケース製作所の岩田和久社長(70)は「社員だとどうしてもガラス加工の技術を考えてしまうが、生徒はその枠を超えた提案をしてくれた。発想のユニークさが面白かった」と話した。

(2023年5月12日 中日新聞朝刊東濃版より)

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