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お知らせ 2023.03.28

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多治見西高等学校

全国から160作品以上 YouTube甲子園 多治見西高 企画力で銅賞ゲット

表彰状と銅色の盾を手に笑顔を見せる生徒たち=多治見市明和町1の多治見西高で

表彰状と銅色の盾を手に笑顔を見せる生徒たち=多治見市明和町1の多治見西高で

■30人参加 鬼ごっこで校内紹介

 高校生対象の動画コンテスト「YouTube甲子園 春」(カンコーマナボネクト主催)の「企画動画部門」で多治見西高校の1年生グループが制作した作品が銅賞を受賞した。全国から寄せられた160点以上の応募作品から金、銀、銅賞に選ばれたのはわずか6点。生徒たちのアイデアと主体的な行動が受賞をたぐり寄せた。(吉田英悟)

 受賞作品は、学校の成績をかけた鬼ごっこ。人気テレビ番組をネタに「ハンター」と称する鬼に捕まることなく、学校内を制限時間逃げ切れば「オール5」を得られるという内容。逃走する生徒は、鬼に気付かれないようその背中に書かれた数字を読み取るなど「ミッション」を課される。台本なし。狭い側溝に隠れたり、鬼をあおったりなど、高校生らしいアドリブが随所に登場する。

 コンテストは春と夏の年2回開催され、5回目の今回のテーマは「アレンジ」。学校の魅力を伝えつつ、歌のカバーやドキュメンタリー風の密着映像など、実際のユーチューバーが作るような企画力が求められた。1年生担任の杉浦典生(のりお)教諭(39)の「勉強だけでなくいろんなことに挑戦してほしい」という言葉をきっかけに、女子生徒(16)が発起人となり約30人が制作にチャレンジした。

 費用をかけず、校内全体を紹介できる方法として考えたのが鬼ごっこだった。撮影には生徒自身のスマートフォンと学校から支給されているタブレット端末を利用。生徒が走りながら自ら顔を撮影するため、手ぶれが臨場感を生んだ。見せ場となるミッションを考えた女子生徒(16)は「台本なしで本気で鬼ごっこをするので、映像として盛り上がるようなミッションの難易度設定が難しかった」と振り返る。

 編集は動画制作の経験がある男子生徒(16)が担当。撮影した30時間分の動画を見直し、面白いと思うポイントを抽出、無料ソフトを使って編集した。途中に校舎の地図を入れ込み、学校の情報を紹介すると同時に逃走者の位置情報を表示するなど、見る人の立場を重視したという。

 昨年10月から制作を始め、約4カ月要した作品は応募作品で最長の30分超えの大作に。審査員からは「生徒の素の部分を残しながら学校紹介と鬼ごっこというユーチューブらしいテーマを融合させた」と評価の声が上がった。

 銅賞の受賞に発起人の生徒は「入賞できるとは思わなかった」と驚いたという。杉浦教諭は「生徒たちには自信になったはず。自立して動くようになったと思う」と教え子たちの成長を実感していた。

(2023年3月28日 中日新聞朝刊東濃版より)

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