中学生を対象に契約の原則やその注意点を伝える出前講座が６日、瀬戸市南山中であった。

　契約に伴う消費者問題を早い段階から知り、解決能力を高めようという取り組みで今年で３年目。「中学生も消費者！　契約の基本とネットトラブル」をテーマに、市消費生活センターの消費生活相談員である杉原希代子さんが講演。１年生３１８人が耳を傾けた。

　杉原さんは「契約とは法律の保護に値する約束」と説明した上で、友人間の約束や買い物などを例に出し、クイズも交えながら違いを解説。「口約束でも互いの意思が合わさった時に契約は成立する」などと契約の原則について語った。

　また、ゲームの課金や実在する企業をかたったなりすましメール、ネット通販などの注意点も紹介。「困ったことがあったら家族や先生、最寄りの消費生活センターにつながる『１８８』に電話をして相談して」と呼び掛けた。

　生徒（１２）は「親は契約をいっぱいしていて、自分たちはしていないと思っていたのに、いつもしていることを知ってびっくりした。困った時に相談できる場所もわかった」と話した。（吉本章紀）

（2019年12月10日　中日新聞朝刊なごや東版より）