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お知らせ 2025.03.28

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高田中学校

卒業生ら戦地や被災地の医療語る 高田中で3人登壇

生徒に語りかける上西さん(右)=津市一身田町の高田中で

生徒に語りかける上西さん(右)=津市一身田町の高田中で

 生徒の視野を広げる機会になればと、津市の高田中学校で14日、卒業生らを招いた講演があった。国境なき医師団(MSF)の上西里菜子さん(47)と、災害派遣医療チーム(DMAT)として能登半島地震の被災地などで活動したいずれも医師の信岡祐さん(47)、浦田康久さん(47)の3人が登壇した。

 上西さんは、現場をまとめる役として、パキスタンやアフガニスタンなどで活動。「外が危険で病院に行けなかったり、医療従事者がいなかったりする」と災害現場や紛争地の医療について伝えた。上西さんは、人の役に立ちたいという思いもありMSFを志した。生徒へは「興味があることを突き詰めるとおもしろいと思う」と話した。

 信岡さんは、能登半島地震で石川県輪島市に行った際の活動を紹介。病院で医療活動を手伝ったり、福祉施設利用者の健康状態や避難所の衛生環境の状況把握に努めたりしたという。浦田さんは、薬や治療道具が足りない中でも諦めない医師らの姿を目の当たりにし「人を助ける、本当に素晴らしい仕事なんだと感じた」と話した。

 それぞれの話に、中学3年の約180人が聞き入った。生徒(15)は、MSFの活動を聞き、「強い精神力と決断力が必要なのだと思った」と話し、他の生徒(15)は「災害現場では限られた環境の中で、命を助けなければならないと知った」と話した。(塩生衣菜)

(2025年3月28日 中日新聞朝刊中勢版より)
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