不登校だった経験を持つ生徒らが通う私立星槎（せいさ）名古屋中学校（中村区）の料理部が８日、予約制の「中学生レストラン」を知多市市民活動センター（同市緑町）で開いた。開店前から列ができる大盛況で、客たちは「本格的でびっくり」「おいしい」と満足していた。９日も開く。

　センター内の住民手づくりカフェ「Ａｄａ－ｃｏｄａ（アーダ・コーダ）」を見た安部雅昭校長（当時）が、「生徒の得意を表現できる場にしたい」とレストランに打診して実現。毎年２日間開き、今年で７回目となる。

　今回のメニューは韓国料理。甘い味と辛い味が選べるヤンニョムチキンに冷麺、チヂミ、トッポギ、ティラミスの５品を１日限定４０食提供している。冷麺やチヂミのたれは試作品をいくつか作り、部員たちが投票で一番おいしいものを決めた。５月から何度も練習を重ねてきた。

　３年の部長（１４）は「みんなが得意なことや、やりたいことをちゃんとやれているので良かった」と話す。若松さとみ教諭は「食べてくれた人の『おいしい』の言葉が、生徒たちにとって一番のご褒美になると思う」とほほ笑んだ。

　９日は午前１１時半～午後０時半の第１部の枠に若干空きがある。来店希望者は電話で確認が必要。（問）アーダ・コーダ＝０５６２（３３）１６３１

　（平木友見子）

（2024年8月9日　中日新聞朝刊市民版より）