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お知らせ 2020.04.14

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名古屋国際中学校

名古屋国際中で オンライン授業

1人きりの教室で、タブレット端末に向かって国語の授業をする教諭=名古屋市昭和区の名古屋国際中・高で

1人きりの教室で、タブレット端末に向かって国語の授業をする教諭=名古屋市昭和区の名古屋国際中・高で

■初日、生徒94%が制服姿で出席

 義務教育の中学校では珍しいオンライン授業が13日、名古屋市昭和区の名古屋国際中学校で始まった。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、対面ではない授業を模索し、ルール作りなどの準備を進めてきた。本来の授業開始から遅れること1週間、初日は94%の生徒が制服姿で出席した。 (藤野治英)

 中学3年の国語の授業。生徒のいない教室で、小倉綾乃教諭(26)が板書しながら、目線の高さに配置したタブレット端末に語りかける。「この時の作者の気持ちはどうですか」。画面の向こうから、生徒たちが順番に答えていった。

 一人きりの授業を終えた小倉教諭は「雑音も入らず、やりやすい」。指名した生徒の回答を聞いている間に、タブレットで他の生徒たちの表情を見ていたという。「席順に関係なく生徒たちの顔が見えることは利点。操作性も問題ない」と話した。

 同校は入学時に全生徒が教材としてタブレット端末を購入しており、オンライン授業にはビデオ会議ができるアプリ「Zoom(ズーム)」を活用。パソコンやスマートフォンで参加した生徒もいた。1年生は入学後初めての授業日ということもあり、オンラインでホームルームを行った。

 生徒たちに家庭生活とメリハリを付けてもらうため「制服で授業を受ける」「飲食はしない」などのルールを策定。ネット授業は併設の高校でも始めた。画面を注視することによる視力低下を避けるため、メールも活用。始業時に課題を送信し、時間内に返信された回答を添削して返す形も織り交ぜた。

 インターネットに接続できない場合に備えて、授業を映像として記録して見返せるほか、希望すればテキスト形式にして送付する。

 小林格校長(63)は「生徒たちに学習の機会と生活リズムをつくることが大事。事態の早い収束を願いつつ、前に進んでいきたい」と話す。文部科学省は「オンライン授業の全国調査はこれからだが、義務教育では珍しいと思う」としている。

(2020年04月14日 中日新聞朝刊県内総合版より)

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