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お知らせ 2024.12.12

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気候変動 学び世界へ 名産大研究所と三重の中高に環境大臣表彰

(左から)パウデルさん、アディカリ・ボハラさん、伊藤教授、柴田市長、プリさん=尾張旭市役所で

(左から)パウデルさん、アディカリ・ボハラさん、伊藤教授、柴田市長、プリさん=尾張旭市役所で

 気候変動の緩和や適応に顕著な功績があった個人や団体を表彰する「気候変動アクション環境大臣表彰」で、尾張旭市の名古屋産業大環境経営研究所が、高田中・高校(津市)と共同受賞した。同研究所所長の伊藤雅一教授(66)と同大学院の大学院生3人が10日、市役所を訪れて受賞を報告した。(伊藤ちさと)

■院生ら母国ネパールでも指導

 同研究所では、二酸化炭素(CO2)測定器を使い、植物の葉を入れたケース内のCO2量を調べる実習や、樹木別のCO2吸収量を測る実習などの学習支援を幅広く行ってきた。高田中・高校では、同研究所とともに実習を行った。同校が制作した植物の光合成実験を収録した映像は多言語で配信され、海外での実習にも役立っているという。

 同研究所は、取り組みを台湾やベトナム、インドネシアなどにも広げている。特に、博士後期課程に在籍するプリ・バヌバクタさん(32)、アディカリ・ボハラ・プジャさん(30)、パウデル・サンジョグさん(29)の3人の母国ネパールでは、昨年から支援に力を入れている。3人はネパールに1カ月帰国し、さまざまな学校で実習指導する巡回訪問を2回行ったという。プリさんは「鉄道が発達していない地域も多いので、車で13時間かけて学校へ向かったことも。ネパールの子どもたちは環境問題に関心が高い」と活動を振り返った。

 また、実習の発展学習として、同校を含む国内外の計12校で「ゼロカーボンスクール」構想も実施。校内緑化や省エネ、エコキャップ運動などに取り組んでいる。

 伊藤教授は「学校でカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)の取り組みをすることで、子どもたちが社会に出たとき環境問題に対する経験値として生きてくる」と意義を話した。今後は市内の小学校でも学習支援を行う予定だという。柴田浩市長は「数字で見えることで子どもたちへの意識付けにつながる」と受賞を喜んだ。

(2024年12月12日 中日新聞朝刊なごや東版より)

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