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お知らせ 2023.06.21

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G7交通相会合 伊勢志摩 人形芝居 各国閣僚おもてなし

語りや三味線の演奏も披露した

語りや三味線の演奏も披露した

■歓迎レセプションで志摩の東海中生ら 鎌倉三代記 「感情込め丁寧に表現」

 志摩市阿児町の賢島で開かれた先進7カ国(G7)交通相会合では、国・地元共催歓迎レセプションの一環で400年以上の歴史があるとされる「安乗の人形芝居」が上演された。同市東海中学校の郷土芸能クラブの生徒らが特設の舞台に上がり、各国の参加者に披露した。(阿部竹虎)

 芝居は毎年9月、安乗神社(志摩市阿児町安乗)の例大祭で奉納され、境内にある舞台で地元の保存会が中心となって演じる。3人で1体の人形を操るのが特徴で、国重要無形民俗文化財に指定されている。同校の郷土芸能クラブも毎年、神社の舞台で稽古の成果を披露する。

 歓迎レセプションは会合初日の16日夜、主会場近くの賢島宝生苑(ほうじょうえん)であった。斉藤鉄夫国土交通相と各国閣僚らがたるに入った地酒を鏡開きし、白子高校(鈴鹿市)の生徒が吹奏楽を演奏。その後に人形芝居の上演時間が設けられた。

 演目は、クラブが毎年の芝居で上演する「鎌倉三代記 三浦之助(みうらのすけ)母別れの段」だった。母を思い、傷を負いながらも戦場から戻った主人公「三浦之助」や婚約者の「時姫」の人間模様が描かれている。クラブの生徒に同行した保存会員によると、限られたレセプションの時間に合わせ、通常は30分の演目を事前調整して17分ほどに短縮した。

 上演に関わったのは、クラブの1~3年生14人とクラブを卒業した高校生2人を合わせた16人。会場には県産食材を生かした料理がビュッフェ形式で並び、その一角に舞台が設けられた。スポットライトが当たり、三味線の音色や抑揚の効いた語り手の声が響いた。

 クラブの3年生は、新型コロナウイルスの影響で1年時の人形芝居が中止となるなど、異例の経験をしながらも稽古に励んできた。語り手を務めた生徒(3年)はレセプション後の取材に「感情を込めて丁寧に表現した。人形が動く仕組みを少しでもわかってくれたらうれしい」と感想を述べた。三味線を奏でた生徒(同)は「芝居のある9月までに、今以上に頑張りたい」と先を見据えた。

(2023年6月21日 中日新聞朝刊伊勢志摩版より)

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