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南スーダン支援 継続を 元国連事務次長・明石さん講演 名古屋

 国連と日本の役割について講演する元国連事務次長の明石康さん=名古屋市天白区の名城大で
国連と日本の役割について講演する元国連事務次長の明石康さん=名古屋市天白区の名城大で

 元国連事務次長の明石康さんの講演会が11日、名古屋市天白区塩釜口の名城大で開かれ、国連の歩みと加盟から60年を過ぎた日本の役割をテーマに講演した。自衛隊派遣で議論となっている南スーダンについては「日本も国連加盟国として支援を続けるべきだ」と主張した。

 明石さんは、1956年に日本が国連に加盟して以来、計11回も安全保障理事会の非常任理事国入りしたことや、国連平和維持活動(PKO)にも積極参加してきたことを挙げて「戦後の困窮の中から国際社会に戻り、日本は大変な成果を上げた」と述べた。

 大統領派と元副大統領派の勢力が対立する南スーダンでのPKO活動については「戦争になれば脱出せざるを得ないが、現地で生活している人をできる限り守る義務がある」と指摘し、「日本だけが安全地帯に脱出していいのか。非常に悩ましい」と語った。

 一方、日本が目指す常任理事国入りは難しいとした上で「拒否権のない準常任理事国という立場で参加する案がある」と主張。「安保理改革が日本の希望する形で進まないからと、立場を捨ててしまうのはもったいない。うまく活用して人権尊重などの理念を広めるべきだ」と訴えた。

 明石さんは名城大アジア研究センターの名誉センター長を務める。同センター開設10周年を記念して講演し、学生ら約160人が聞き入った。(安福晋一郎)

(2017年1月12日 中日新聞朝刊県内版より)

[2017.01.12]

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