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学生活動  2024.04.24

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日福大生 避難所で感じたこと 能登でボランティア 美浜で活動報告

被災地での活動を報告する学生ら=美浜町の日本福祉大で

被災地での活動を報告する学生ら=美浜町の日本福祉大で

 能登半島地震の被災地でボランティア活動をしたり、支援物資を送ったりしている美浜町の日本福祉大災害ボランティアセンターが18日、美浜キャンパスで活動を報告した。

 センターは2011年の東日本大震災を契機に設立。16年の熊本地震や長野県で千曲川の堤防が決壊した19年の台風19号など、多くの災害で支援をしてきた。

 能登半島地震では、発災直後の1月4日に支援物資の第1弾を発送。美浜町や東海市の社会福祉協議会と協働し、募金への協力も呼びかけた。

 被災地でのボランティアには、2月中旬の野球部4人を皮切りに5隊15人を派遣。石川県輪島市や七尾市の福祉避難所などで、支援物資搬入や入浴の補助、高齢者や子どもの話し相手になるなどの活動をした。

 現地を訪れた社会福祉学部2年の土屋歩夢さん(20)は「避難所をかき回さないこと」の重要性を感じたという。

 避難所では、例えばつえを使えば歩ける被災者にも、支援者が生活上全ての動きを補助してしまう傾向にある。そうした行動は「運動機能の低下や主体的に復興に取り組む機会の喪失」につながるとし、活動では一定の線引きを重視したと明かした。

 センター長の高村秀史さん(55)は「介護の専門職が声をかけても振り向かないが、学生には応じる被災者もいる。学生の持つ可能性を改めて感じた」と語った。(石井豪)

(2024年4月24日 中日新聞朝刊知多版より)

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