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受験道 by 河合塾

夏から秋 語彙力と精読力養おう ■市位星弥さん

河合塾英語科講師

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 今回は、夏から秋にかけての英語の学習法についてお伝えします。

1点目は「語彙(ごい)力」についてです。多くの人が何らかの単語集を使っていると思いますので、まずはそこに載っている単語を英語から日本語へスムーズに変換できるかどうかを確認しましょう。

 その際、単語集の末尾にある「さくいん」を活用しながら意味を言えるか挑戦してみるとよいでしょう。「さくいん」には、単語集の本編とは異なる順で単語が掲載されている上、英単語のみが載っているので、周辺情報(例文やレイアウトなど)に頼らず、本当に意味が覚えられているかを確認できます。

 また、単語だけでなく、2語以上の単語が結びついて一つの意味を成す「熟語」の学習も忘れずに行っていくことも重要です。熟語を覚えられていないことで、入試本番で文章の内容は分かっていても、知識問題で失点を重ねてしまうことになりかねません。ぜひ時間を確保して取り組みましょう。

 2点目は、「精読」についてです。どうしても入試が近づいてくると、文章を急いで読まなければと考える受験生がいますが、この時期は焦らず、一文一文の構造を確認しながら丁寧に読む練習をしていきましょう。今まで使ってきた英文解釈の問題集などを使い、声に出しながら構造と訳を人に説明するつもりで確認する「セルフレクチャー」というのがおすすめです。

 いざ、過去問演習をする際に安定した精読力が身についていないと、本文や選択肢を読む際に思わぬ誤読をしてしまうことになります。これは各大学の個別試験だけでなく、共通テストに関しても同様です。以上のアドバイスをもとに、充実した夏を過ごしていきましょう。

(2025年8月8日)

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