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受験道 by 河合塾
入試傾向つかみ実践的演習を ■高橋英夫さん
河合塾現代文科講師
過ごしやすい秋を迎えて受験勉強に熱が入る時期となりました。この時期の現代文の学習は、基本的な語彙(ごい)力や読解力を身につける春から夏までの学習を前提に、入試問題の傾向を踏まえたより実践的な学習が中心となります。共通テストや志望大学の入試問題の特徴を正しくつかみ、問題集や過去問を効果的に利用して学習を進めましょう。
共通テストでは現代文が新たに1題追加され、文章と図表・グラフを関連づけた問題が出題されると予想されます。そうしたタイプの問題が載っている問題集で、図表やグラフを正確に読み取る練習をしてください。国公立大学では記述問題が中心となるので、設問の要求に合わせて本文の内容を的確にまとめる記述力をつけましょう。学校の先生や予備校の講師に添削してもらうとよいでしょう。私立大学では、空欄補充や抜き出しなどさまざまなタイプの設問が出題されるので、私大対策の問題集に取り組み柔軟な対応力を養ってください。
現代文は覚えるべき公式や構文が特にない科目なので、問題に取り組んでも次につながらないと思われがちです。でも、対比や因果といった本文読解のポイントや、指示語・接続語に着目する、傍線部に対応した解答を書く、選ぶといった設問解法のポイントはどのような問題でも重要となります。この時期の学習は「何点とれたか」といった結果にこだわりがちになりますが、それよりも見直しをしっかりして次の問題につなげる学習を心がけてほしいです。
高校1、2年生の方も、本文読解や設問解法のポイントを今のうちから認識して現代文の問題に取り組んでください。そうした次の問題につなげる学習を重ねれば、現代文を得意科目とすることができると思います。
(2024年10月11日)
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