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受験道 by 河合塾

達成可能な計画 続けるこつ ■次橋幸司さん

河合塾豊橋校校舎長

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 新高3生は入試まで1年を切り、受験を意識し始める時期ですね。大学受験は定期テストと異なり、全範囲から出題されます。「定期テストがあるので勉強する」のではなく、自分のために目標と計画を立て、できることを増やす「自走」が大切。この過程で受験生は大きく成長します。

 まず、志望校の入試を調べましょう。大学入学共通テストや大学独自試験の必要科目、配点、例年の難易度を確認することで、今の力との差(=課題)が見えてきます。模擬試験の結果も参考に、あなたの課題を整理しましょう。

 最初から入試レベルの問題ばかり演習しても思うように力がつかないことが多いです。語彙(ごい)や文法、公式や典型問題など、これまで学んだ内容の復習を優先しましょう。基礎が固まると解ける問題が増え、自信がつきます。この自信は受験を通じての成長の証し。大きな目標として遅くとも8月中に基礎を固め、秋から入試レベルの問題に向き合えるようにしましょう。

 学習計画を立てる際は「何の教材を使って」「いつまでに」「どうなればOKか(達成基準)」を明確にすると、日々やるべきことがはっきりします。例えば「単語帳を使い」「800語を4月30日までに」「単語を見て3秒以内に意味が言える」と具体的に考えます。達成可能な計画が、続けるこつです。高い目標は複数に分け、一つずつ達成できるよう工夫しましょう。

 計画はすぐスタートし、やり抜くことが大切。毎日「やったこと」「できたこと」を中心に学習記録をつけることで、自分の学習スタイルを確立できた受験生を多数見てきました。「できた」を増やすことで自信がつき、受験を通じて成長を実感できます。志望校合格に向けて「自走」できる人になってくださいね。

(2025年3月14日)

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