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大学の新聞 変化する社会の中で「生きる力」を育む大学

技術の進歩や国際化によって変化を続ける現代において、社会で必要とされる人材も多様化しています。
特に2020年は新型コロナウイルスの影響によって、様々な変化が起こりました。
予測困難な時代を生きる、必要な力を養うため、自分の将来を見据えた大学選びも必要になります。
大学選びのポイントやこれからの社会に必要な人材像について、文部科学省高等教育局 学生・留学生課長の西條正明氏に伺いました。

自ら問題を見つけ
解決する力が重要に

文部科学省 高等教育局 学生・留学生課長 西條 正明氏
文部科学省 高等教育局
学生・留学生課長
西條 正明氏
―文部科学省、厚生労働省が発表した、今年の春卒業した大学生の就職率(※)は98%となり、2018年と並んで過去最高でした。しかし新型コロナウイルスの影響は、来年の学生の就職活動にも及ぶと懸念されています。企業側の採用活動はどのように変化するでしょうか。
 経済活動そのものも大きく影響を受け、現在就職活動をしている学生の皆さんにとっては非常に厳しい状況であると予想されます。民間の調査会社の発表によると、一部の企業では採用計画そのものの見直しも図られているようで、内々定の状況も例年に比べて鈍化傾向にあるようです。しかし、リーマンショックの時に採用人数を減らした企業は、景気回復後に人手不足の影響を受けました。企業にはぜひ、中長期的な視点に立って採用計画を立てていただきたいと望んでいます。非常に厳しい状況ではありますが、企業や学生はもちろん、社会にとっても後々の成長につなげるために重要と考えています。
―変化の時代に社会から求められる学生像についてお聞かせください。
 社会が激変する中で、今後はいままで内包していた様々な問題が顕著化してくることでしょう。 このような中では、起こりうる多様な問題を自ら見つけて解決し、そこから新しい価値を創造することができる人材が求められます。さらに、マイナスの状況をマイナスと捉えず、むしろチャンスと捉えプラスに転じていける人材も必要とされることでしょう。
―採用活動においてリモート面接を導入する企業もありますが、学生からは「社風がわからない」という不安の声も聞かれます。自分に合う就職先を見つけるためにはどうしたらよいでしょうか。
 確かに企業を訪問しての面接とは違い、リモート面接では職場の雰囲気を感じることができず、心配する学生の皆さんも多いと思います。一人で悩みを抱え込まず、大学の就職相談窓口や、政府や地方自治体が運営する新卒応援ハローワークなどを利用して相談することをおすすめします。これからはリモート面接と対面式のハイブリッド面接になる企業も多くなると予想されます。こうした動きに合わせて、プラス思考で行動してもらいたいと思います。リモート面接の前に、企業研究を今まで以上にしっかりと行っておくことも重要です。
(※)2020年4月1日時点

各大学の教育目標を十分に理解し
自分のビジョンに合う大学を選択

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―中部地区でもグローバル教育を推進する大学が増えています。世界で活躍できる人材となるために重要な大学選びのポイントを教えてください。
 各大学のグローバル教育について、まずは教育目標を見極めることが大切です。どういう人材を育成していくのか、それに自分はマッチしているのかをじっくりと考えてほしいと思います。大学側も教育目標を明確にすることが重要です。大学と学生のマッチングがうまくいけば、学生の学びが充実し、大学もやりがいのある教育活動を行うことができます。また我々も、今回の新型コロナウイルスの影響も踏まえ、今一度グローバル教育のあり方について見直し、世の中の急激な変化においても教育が継続できる仕組みを築いていくことを課題に取り組んでいきます。
―昨今は留学も難しい状況にありますが。
 リモートで海外の人たちと交流する、あるいは日本に今も滞在する留学生と交流を図るなど、新しい方法でぜひ異文化交流を深め、自分自身の経験値を高めてほしいと思います。
―時代の変化に伴い、学生には学力の3要素(知識・技能、思考力・判断力・表現力、主体性・多様性・協働性)がより一層求められています。こうした改革を通して育む「生きる力」は、これからの社会でどのように役立つのでしょうか。
 グローバル化や技術革新、生産年齢人口の減少など、今後はより予見困難な時代となると予想されます。見方を変えればレールに乗れば生活できたこれまでの世界とは違い、白紙状態の未来に対して自分たちが何をするべきかを求められる時代になったともいえます。こうした時代に大切なのは想像性と創造性です。幅広い視野を持ち、想像を膨らませて将来のビジョンを描く。それを実現するのが創造です。実現するには知識や技能などの基礎的な力と、思考力・判断力・表現力が必要になります。またこれらの力は多様な価値感を持つ人たちと協働し、学び合い、作り上げていくイノベーションにも不可欠だと考えています。

高等教育の修学支援新制度を開始
国の将来を担う若者をサポート

―学生が安心して学べる環境整備や学生支援の取り組みについて教えてください。
 4月から、授業料等減免と給付型奨学金をセットにした高等教育の修学支援新制度が始まりました。経済的な理由で大学進学をあきらめず、トライすることを支援する制度です。ある一定の所得以下等の条件を満たせば基本的に全員が受けられます。また引き続き貸与型の奨学金制度も推進し、どの世帯においても高等教育が受けられるよう取り組んでいきます。
 昨今の活動自粛下でアルバイト等による学費の工面が難しい学生に対しては、その学びをあきらめることがないよう新たに学生支援緊急給付金を作りました。43万人を対象に給付も進んでいます。各大学も独自に給付金制度を設けていますので、これらをうまく活用してぜひ学びを続けていただきたいと思います。
 国の政策においても、若者を支えていこうという動きがあります。それだけ日本の将来を支える若者は期待されています。学生の皆さんには、今こそ社会の期待に対して自分は何ができるのかを考えてもらいたいと思います。
―これから大学をめざす人にメッセージをお願いします。
 激変する世の中に生きる世代だからこそ、予測不可能なことが起こるということを自分の体験として感じていることでしょう。だからこそ、大学で学ぶということについて今一度考えることが大切です。将来のビジョンや学びたいことは何か、それに対してどのような大学を選ぶのかを、しっかりと考えてほしい。この国の将来を支える重要な人材である皆さんを、私たちも全力で支援していきます。

下記から大学の就職への取り組み、
卒業生・修了生の声がご覧いただけます。

※大学の新聞に掲載されている内容は、令和2年7月8日時点の情報です。

※名古屋芸術大学は除きます。

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