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愛知県で私立高校という選択がより身近に!

 変わりゆく社会の中で、明日を創る人材を育む“学び”。2020年4月から愛知県が行う私立高等学校の授業料軽減補助制度が大きく変わり、子どもたちはより広い選択肢の中から、自身の希望する学びの場を選ぶことが可能になります。愛知県が私立高等学校に通う約半数の生徒に対し、授業料を無償化する制度を紹介します。

愛知県の私立高等学校の授業料軽減補助制度は、愛知県在住の方が対象になります。このほか、お住まいの市町村が独自に行なっている私立高校への支援制度もあります。
詳しくは県またはお住まいの市町村までお問い合わせください。

国際化・情報化社会が進む社会
次代を担う生徒に質の高い教育を

 文明の進展とともに私たちの生活は豊かになりました。グローバル化・情報化により多様な文化や価値が瞬時に行き交う時代、子どもたちは何に関心を向け、何を学びたいと思うか。そして親としてどのような進路に進むことを願うかを考えることも多いでしょう。
 こうした変化に対応すべく、文部科学省は新しい学習指導要領を2020年度から小学校、中学校、高等学校と1年ごと段階的に導入することを決定しました。基本方針は「何のために学ぶのか」を前提に、「何ができるようになるか」を明確にして、予測困難で正解のない変化に直面しても、自らの資質や能力で未来を切り拓くことができる教育を目標にしています。
 こうした背景もあり、“個性”をみがき、質の高い教育に力を入れる私立高校に、今注目が集まっています。
 私立高校は建学の精神に基づいて、学びの内容が明確にされており、それに伴う多種多様な「特色のある教育」が大きな特徴です。海外で活躍することを目指す学習、全国レベルの実績を誇る課外活動など独自のプログラムを展開し、ICTの活用、アクティブラーニング、短期留学など、自由度の高いカリキュラムによって育まれる力は、これからの時代に必要なものばかりです。施設や設備も充実しており、一人ひとりに寄り添う手厚いサポート体制も大きなメリットと言えるでしょう。

愛知県私立高等学校に対する支援策 入学納付金補助

手厚くなる授業料と入学金補助
私立高校の実質無償化が大幅拡大

 さまざまな魅力がありながら、私立高校は学費の高さを理由に、進学先から外されることがありました。しかし、保護者の経済的負担を軽減する国の高等学校等就学支援金の支給上限額の引上げに伴い、愛知県独自の上乗せも加わり、4月から授業料と入学金の支援額が大幅に拡充されます。私立高校という選択肢がより身近なものとなるのです。
 愛知県ではこれまで、国の就学支援金と県の授業料軽減補助金を合わせて、授業料無償の対象は世帯年収350万円未満の家庭まででした。今回、国の制度改正に県独自の上乗せが加わり、720万円未満の世帯まで一律に、県内私立高校の平均授業料の年額41万2800円まで補助を受けられる制度に充実されます(現行の補助額上限は39万8400円)。これまで世帯年収350~720万円程度の世帯は段階的に自己負担額が増える仕組みでしたが、一気に授業料が実質無償化されます。
 補助を受けるには所得基準の他に、愛知県在住であることなどの条件があります。県庁のHPなどでしっかり確かめましょう。また、補助は必ずしもすべての学校に適用されるわけではないため、注意が必要です。新制度は在校生にも適用されます。ただ、新入生と異なる部分があるので、これも確認しておくと良いでしょう。
 入学納付金補助も制度拡充に伴い、720万円未満での世帯に20万円、840万円未満の世帯に10万円を給付。さらに非課税世帯を対象とした奨学給付金制度も用意されています。

名古屋市も独自に補助

 国と県の制度の他に、独自に授業料軽減補助等の奨学制度を行う市町村があります。例えば名古屋市は、来年度より世帯年収860万円以上、1,130万円未満の世帯を対象に補助金額を引き上げます(年収目安は市民税減税のため県と異なる)。詳しくは、お住まいの各市町村にお問い合わせください。

イラスト

愛知県の私学助成の充実に向けて

愛知県知事 大村 秀章氏

愛知県知事大村 秀章氏

一層の学び、成長を期待

 教育を幼児期から高等教育まで社会全体で後押しする政策に基づいて、国は、私立高校に通う生徒がいる世帯年収590万円未満のご家庭に、年間39万6,000円(全国の私立高校授業料平均額)を補助する予算を編成しました。
 この国の動きに対し、愛知県はさらに全国トップレベルで支援する予算を編成し、県議会に提案します。授業料は年収720万円未満のご家庭なら、私立高校授業料平均41万2,800円まで全額を、また840万円未満のご家庭には、平均授業料の2分の1を補助します。その結果、私立高校生の約半数は授業料が無償となります。加えて、入学金は全国に先駆けて年収720万円未満のご家庭なら20万円を、840万円未満のご家庭には10万円を補助します。
 私学は建学の精神をもとに特色ある教育を行い、公立と共に愛知の公教育を担う大切な存在です。生徒の皆さんが将来に向かって一層学び、成長することを期待しています。

愛知県私学協会 会長 石田 正城氏

愛知県私学協会 会長石田 正城氏

多様な人材を育成する幅広い選択肢

 私立学校は愛知における公教育の一翼を担い、各校が建学の精神に基づいて、独自の特色ある人格教育を行っています。生徒の多様性を尊重し、その能力を伸ばし、多くの分野で社会に貢献する人材を輩出しているのです。
 そうした中、令和2年度から愛知県の私学助成が大幅に拡充されます。私立学校に通う生徒に対し、保護者の年収が720万円未満程度まで、授業料が完全無償化されるとともに、入学金補助も拡充されることが発表されました。
 これにより、今まで経済的な理由であきらめていた生徒も、授業料等の心配なく私立学校を選ぶことができます。私・公、同じ土俵で勉学ができ、教育の自由選択が一層進むことになるのです。
 今回の私学助成の拡充は、永年望んでいたことであり、大村秀章愛知県知事の英断と、自由民主党をはじめとする愛知県議会議員の方々の大変なご尽力によるものです。心より感謝申し上げます。
 私たち私立学校はこれまで以上に切磋琢磨し、愛知の子どもたちの教育の充実に取組み、AI・IoT時代の未来を創造する、公立ではできない多様な人材の育成に努めてまいります。

愛知県私立中学高等学校 保護者会連合会 会長 北村 眞行氏

愛知県私立中学高等学校
保護者会連合会 会長北村 眞行氏

私学を生涯の母校に

 私たちは、私立学校に子どもを学ばせる保護者の立場から私学協会と協力して、私学助成金の増額活動等に取り組んでいます。
 各私立学校では、それぞれ個性的で多様性に富んだ教育が行われています。子ども自身が自分を最大限に生かし成長させてくれる学校はどこかということを見極め、選択することを保護者が後押しすることは、子どもの成長と彼らの未来につながることだと思います。
 今回の愛知県の私学振興予算案の策定にあたってご努力いただいた関係各位の皆様に対し、保護者の立場として、感謝の気持ちでいっぱいです。より多くの子どもたちが、特色ある愛知の私立学校を生涯の母校とされることを願っています。

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