中部の大学関連ニュース

稲沢の仏像 魅力知って 椙山女学園大生 DVD制作、市に寄贈へ

見田准教授(後列左端)、栃窪教授(同左から2人目)が見守る中、録音作業に臨む牧山さん(手前)=千種区星が丘元町で
見田准教授(後列左端)、栃窪教授(同左から2人目)が見守る中、録音作業に臨む牧山さん(手前)=千種区星が丘元町で

 椙山女学園大(千種区星が丘元町)文化情報学部の栃窪(とちくぼ)優二教授(映像ジャーナリズム)のゼミ生が、稲沢市の貴重な仏像を紹介した映像を制作してDVDにまとめ22日、同市に寄贈する。専門家によると、稲沢は奈良時代から戦国時代ごろまで、尾張地方の中心として栄えた地。制作に携わった学生は「仏像を通じて尾張の歴史の一端を伝えたい」と話す。(市川泰之)

 同学部の見田隆鑑(みたたかあき)准教授(仏教美術史)によると、奈良時代に行政機関の「国府」が置かれた稲沢は、戦国時代までの数世紀の間、尾張地方の政治や文化の中心地だった。この影響で、市内には仏像などの貴重な文化財が多数、集積している。

 地域の歴史を映像化しようと、取材テーマを探していた栃窪教授が2012年、稲沢市内の仏像を調べていた見田准教授から話を聞き、映像化を発案。見田准教授を通じて市や寺などに話を持ち掛けた。事実関係に誤りがないよう学生が取材して書いた原稿を見田准教授が監修した上で、学生が市内の寺に出向いて撮影やナレーションの録音をした。取材対象は、県や市指定の文化財など文化的価値が高いものを中心に選んだ。

 映像は仏像の大きさや表情、素材、構造、寺に来た経緯などを解説。本格的に制作を始めた13年から、1本あたり約4分の作品17本をつくり、このほどDVDにまとめた。

 携わった学生は約10人。本年度の中心メンバーとしてかかわった3年の牧山恭女(たかこ)さん(21)は、映像制作をきっかけに仏像に興味を持った。

 「撮影しながらじっと向き合っていると穏やかな気持ちになれる。仏像を通じ、地域の歴史を知ることができるのが一番の魅力です」。仏像好きの女性「仏女(ぶつじょ)」の領域に足を踏み入れつつあるという。

 寄贈後は、市内の図書館で閲覧できるほか、ホームページ(「仏像バーチャルミュージアム」で検索)でも公開している。

(2016年1月21日 中日新聞朝刊市民版より)

[2016.01.21]

一覧を見る