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子ゴリラの成長映像に 椙山女大生制作 11月の映像祭出品へ

アニーがいるゴリラ舎の前でロケをする学生=千種区の東山動物園で(栃窪ゼミ提供)
アニーがいるゴリラ舎の前でロケをする学生=千種区の東山動物園で(栃窪ゼミ提供)

 東山動物園(千種区)のニシローランドゴリラの雌「アニー」(2歳)が、人工保育で育ってから群れに戻るまでの軌跡を追ったドキュメンタリー映像を、椙山女学園大(同区)文化情報学部の学生11人が制作した。作品は園の動物会館で上映されており、11月に大阪で行われる映像祭に出品する。(市川泰之)

 アニーは2013年6月に生まれてから母親のアイが面倒を見ず、授乳がうまくいかなかったため、当日のうちに人工保育に切り替えられた。1歳半までに群れに戻す計画が立てられ、14年6月、アイ(12歳)との同居を開始。10月には父親のシャバーニ(18歳)を加え、さらにその後、残る2頭との同居にも成功した。ゴリラはいったん人工保育で育てられると、群れに戻るのが極めて難しい。国内ではこれまで、人工保育のゴリラを親元に戻した例はあったが、群れに戻したのは東山動物園が初めての成功例だった。

 ドキュメンタリーは、アニーが生まれてから2歳の誕生日を迎えるまでを約24分間にまとめた。栃窪優二教授(映像ジャーナリズム)のゼミで08年から動物園の映像制作を行っており、園から提案を受け今年2月に制作を開始。学生は撮影やナレーションなどに担当を分け、動物園に通い作業を進めた。撮影開始までの映像は、園から提供を受けた。

 4年の稲垣みなみさん(22)は、3年生のころから動物園の映像制作に携わり、今回が3作目。ゴリラ舎の外にアニーが出てくるまで、何時間もカメラを構えて待ち続けた成果が形になった。

 「学生生活の集大成の作品。飼育員の方々の苦労やアニーが成長する姿を映像で伝えられれば」と話す。

 取材を受けた動物園の黒辺雅実副園長(56)は「若い人たちの目線で分かりやすくまとめてくれた。園の挑戦の経過を大勢の人に知ってほしい」と語った。

 作品は椙山女学園大や動物園のホームページなどでも閲覧できる。

(2015年8月5日 中日新聞朝刊市民版より)

[2015.08.05]

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