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竹内浩三の生涯 映像に 比で戦死の詩人 椙山女学園大生が制作

映像を確かめながらナレーションの練習をする学生ら=千種区の椙山女学園大で
映像を確かめながらナレーションの練習をする学生ら=千種区の椙山女学園大で

 三重県伊勢市出身で23歳のときフィリピンで戦死した詩人竹内浩三(1921〜45年)の生涯をまとめたドキュメンタリー作品を、千種区の椙山女学園大文化情報学部の4年生5人が制作した。21日に戦争と平和の資料館ピースあいち(名東区よもぎ台)で開幕する浩三の企画展で常時上映する。(市川泰之)

 浩三は呉服店に長男として生まれた。日本大映画科に在籍していた42年、繰り上げ卒業で故郷に戻り、陸軍に入隊。のちにフィリピン・ルソン島に送られ、45年4月9日の戦闘で亡くなった。

 「戦死やあわれ 兵隊の死ぬるや あわれ」の書き出しで知られる詩「骨のうたう」が戦後に公表され、広く世に知られるようになった。

 ドキュメンタリーは、映像ジャーナリズムが専門の同大の栃窪優二教授(60)が戦後70年の今年、戦争に関係する作品を作れないかピースあいちに協力を申し出たのがきっかけ。ピース側から浩三の作品制作を打診され、4年生のゼミ生5人が3月から準備してきた。

 撮影担当の学生と栃窪教授が5、6月に1回ずつ出身地の伊勢市で浩三ゆかりの場所を訪ねるロケを行い、ゼミの時間を使って映像編集やナレーションの録音を行った。学生時代、漫画や詩に熱中し、明るくひょうきんだった浩三が、戦場に送られ無念の死を遂げるまでの生涯を、詩を交え約16分間の映像にまとめた。

 ナレーションを担当した丹羽ひらりさん(22)は「当時の同年代の青年の思いを知ることで、若者が遠く感じがちな戦争を身近に考えてもらうきっかけになれば」と話している。

 企画展「竹内浩三の詩とその時代」が開かれている8月30日まで、ピースあいちで上映する。動画サイト「YouTube(ユーチューブ)」でも近く公開する。

(2015年7月18日 中日新聞朝刊市民版より)

[2015.07.18]

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